【社説】“催涙弾・金先東”の懲戒、なぜためらうのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.11.26 13:17
今月22日、民主労動党の金先東(キム・ソンドン)議員は、韓米自由貿易協定批准案の表決が行われていた国会本会議場に催涙弾を爆発させた。1987年、民主化デモの時にイ・ハンヨル君を死なせたのは催涙弾の破片だった。金議員は同僚議員や国会警衛の安全を脅かし、国会の秩序を破壊した。これは議会民主主義に対するテロだ。それなのに韓国社会ではおかしな事が起っている。
金議員は自分を安重根(アン・ジュングン)義士や尹奉吉(ユン・ボンギル)義士にたとえた。そうして批准反対違法デモの先頭に立った。民労党など進歩・左派勢力は彼を烈士として担いでいる。ツイッターには、彼を愛国志士としてほめたたえる文句が出回っている。ある世論調査では、金議員の行動を「単独処理を阻むための苦肉の策」と理解する意見が23%に達した。姜基甲(カン・ギカプ)民労党議員の“空中浮揚”事件に続き、金議員の乱暴な行動で韓国の国会は世界メディアの笑い者の種となった。にもかかわらず、韓国では少なくない勢力がこれをかばうという怪異な事が起っている。2008年、狂牛病キャンドルデモの時、反政権・反米勢力が警察と言論に対する暴力を支持・扇動したことと似ている 。