【コラム】イデオロギーに勝つのはお金=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.02.23 10:37
1カ月前、ソウル三清洞(サムチョンドン)の慶南大極東問題研究所で異色の国際学術会議が開かれた。テーマは「北朝鮮との事業:機会と挑戦」だ。異色である理由は、いったい誰が、どのように北朝鮮で事業をするのかという点のためだ。韓国は2010年の5・24対北朝鮮制裁措置で開城(ケソン)工業団地を除いて北朝鮮と事業できない状況であるため、その余地はない。こうした関心が多くの人々を呼び込んだ。発表をした外国企業関係者はオランダ・ドイツ・米国・シンガポールの人たちだった。世界を舞台に大きな事業をする国の企業であるだけに、北朝鮮に対する自信と余裕が見られた。
これら企業関係者は北朝鮮に入った理由に、安くて質が高い労働力を挙げた。世界の人々が北朝鮮の労働力を認めているということだ。オランダの対北朝鮮投資諮問会社GPIコンサルタンシーのポール・チア代表は「中国に生産基地を置いた多くの国が、中国労働者の賃金が上昇した中、北朝鮮をもう一つのアウトソーシング対象として活用している」と述べた。また「中国が改革・開放する時、外国企業の投資誘致に血眼になり、中産層を育てようとしたが、今の北朝鮮はこれと同じ状況」と説明した。発表現場にいた政府関係者および駐韓外国人は、ややいぶかしそうな表情を見せながらもうなずいていた。北朝鮮の最近の変化を間けつ的に聞いていたが、現場の生きた声に耳を傾けないわけにはいかないからだ。