突然支援を絶たれたチアチア族のハングル教育

突然支援を絶たれたチアチア族のハングル教育

2012年10月09日09時46分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  インドネシア・バウバウ市の「世宗(セジョン)学堂」で少数民族チアチア族にハングルを教えてきた唯一の韓国人教師チョン・ドクヨン氏。彼は8月初めに学堂運営機関である慶北(キョンブク)大学から送られた公文書を見て驚いた。「学堂と関連教師は31日付で撤収せよ」という内容が含まれていたためだった。苦労したビザ問題も解決し7月から最大5年間は存分に現地の子どもたちにハングルを教えることができた。しかし、チョン氏は先月3日に帰国の途につかなければならなかった。チョン氏は、「現地の教え子は800人程度になるが子どもたちにはビザ問題で少しの間韓国に行ってくると話した。学堂の建物が閉鎖されたという話を聞いて本当残念だった」と話した。

  ハングルを表記文字に導入し話題を集めたインドネシアの少数民族チアチア族。彼らが住むバウバウ市に設立した韓国語教育機関の世宗学堂が設立7カ月で撤収した。

  主な理由は財政問題だ。世宗学堂は文化体育観光部と韓国語世界化財団が世界各地に設立する韓国語教育機関だ。しかし運営機関である慶北大学が財政難を訴え撤収を決めた。慶北大学側は、「世宗学堂運営予算は文化体育観光部の支援金3400万ウォン(約239万円)と慶北大学の予算3600万ウォンの7000万ウォンだけだった」と話した。だが、実際には講師の人件費と教材費、機資材費などに最低1億ウォンが必要だった。このため最小授業時間だけをやっと満たして講義したという。世宗学堂運営を総括した慶北大学英語教育科のイ・イェシク教授は、「7月に直接文化体育観光部を訪ね財政的・行政的支援を要請したが何の返答もなかった」と話した。

  これに対し文化体育観光部関係者は、「慶北大学が財政事情を理由に撤収し、他の大学を物色している。決まり次第再び運営する計画だ」と話す。

  今回の事態は予想されたことという指摘が出ている。2008年8月に訓民正音学会はチアチア族とハングル使用関連覚書を締結して注目を浴びた。以後政府と自治体は先を争って各種支援の意思を明らかにした。だが、4年が過ぎた現在、こうした約束はほとんど守られていない。

  2009年から世宗学堂設立を推進した文化体育観光部は、関連事業者選定作業から遅々として進まなかった。昨年8月に慶北大学を運営者に選定した。財政問題のため設立は今年初めとなった。

  当初は積極的に参加の意思を明らかにしていたソウル市もいまでは後ろ手を組んでいる状態だ。2009年12月にソウル市はバウバウ市と交流意向書を締結し、「バウバウ市ソウル文化センター」の設立協力の意志を示した。しかしこの事業は予算上の問題から検討段階で事実上中断された。昨年末には慶北大学がソウル市に世宗学堂関連予算支援を訴えたが実現しなかった。訓民正音学会のイ・スンジェ会長は、「チアチア族のハングル公式文字採択がメディアの注目を浴びると各機関が関心を見せたが、実際には支援はほとんどなかった」と話した。

  ソウル大学のイ・ホヨン教授は、「政府機関などのハングル普及活動に対する支援は消極的な方だ。ハングル普及運動が“文化帝国主義”と見られかねない点を大きく警戒しているようだ」と話している。
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