【社説】「私たちだけ国民としての扱いを受けてない」と小商工人が呼び掛け=韓国

【社説】「私たちだけ国民としての扱いを受けてない」と小商工人が呼び掛け=韓国

2018年08月10日13時07分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  韓国の零細自営業者が再び街に出た。最低賃金が原因だ。

  小商工人生存権運動連帯は昨日、ソウル光化門(クァンファムン)に「小商工人119苦情センター」を開いた。小商工人が互いに苦情を話し合い、最低賃金制度の改善のために国民に署名してもらう場所だ。テントの中には「2年で29%引き上げ!最低賃金制度改善!」等のフレーズが貼っていた。賃貸料やクレジットカード手数料に対する言及は一言もなかった。運動連帯の説明は下記の通りだ。「最低賃金問題があまりにも深刻だ。増えるのは人件費だけではない。看板・インテリア変更をはじめ、各種運営・取り引き費用が軒並み上昇する。値段が上がると需要は減る。看板を作る自営業者も一緒に被害を被る。互いに取り引きする小商工人皆が2重、3重で悪影響を受ける。国全体の雇用も不安になる」運動連帯はこの日発表した要請文で、「最低賃金引き上げという爆弾を受け、皆が死にかかっている。私たちだけ国民としての扱いを受けてない」とした。

  このような現実にもかかわらず、韓国の雇用労働部は不動の姿勢だ。「労働生産性などを考慮して最低賃金を決めるようにした法規定を無視したので、再審議しなければならない」との中小企業中央会などの主張は無視した。雇用労働部はただ、「手続き上、問題がない」として再審の要求を拒否した。もどかしいばかりだ。小商工人の話のように、最低賃金を急に引き上げた悪影響が波のように様々な分野に広がっている現実から目をそらす雰囲気だ。だから「雇用労働部長官の眼中には雇用はなく、労働しかない」と言われているのではないか。

  急激な最低賃金引き上げは、大統領支持率下落に繋がった。2カ月前には80%を越えていた支持率は昨日、58%に落ちた。就任後最低水準だ。沈んだ景気と、イマイチな電気料金割引なども原因だが、支持率下落の主な原因は最低賃金だった。

  この中で幸いにも青瓦台(チョンワデ、大統領府)と政界に変化が見え始めている。新任の印兌淵(イン・テヨン)青瓦台自営業秘書官は一昨日、ラジオで業種別の差別適用の可能性を示唆した。イン秘書官は「今、自営業者が危機に陥っているのに、最低賃金はこれから2年にかけて30%近くまで引き上がる。これは首まで水に浸かった状況で口と鼻を防ぐようなことだ」と述べた。野党自由韓国党の金学容(キム・ハギョン)国会環境労働委院長も、最低賃金を2年に一度調整するようにする法改正案を準備中だ。政府側の要人一色で「傾いた運動場」と呼ばれる最低賃金委員会の公益委員を全員国会が推薦し、労働者・使用者委員に零細自営業者とアルバイト生代表などが多数参加させ、業種別に異なる最低賃金を適用するのが柱だ。

  だいぶ遅れたが、歓迎できる動きだ。力のない自営業者が「最低賃金を守らない」と不服運動まで行うようにした現行の最低賃金制度は、一日も早く修正しなければならない。最低賃金をとても払えない水準にまで引き上げ、多くの小商工人を前科者にする現行制度をこのまま放置してはいけない。中小企業と自営業者の支払い能力や業種別・地域別特性まで考慮し、異なる最低賃金を適用する方向で最低賃金制度自体をを根本的に手直しする必要がある。
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