韓国をよく知る外国のオピニオンリーダーは韓国の最も大きな魅力に「伝統と現代文化の共存」を挙げた。中央日報と慶煕大は駐韓外国大使１０人と海外の学者１４人を電子メールでインタビューした。その結果、韓国の魅力１位は「文化」（３５．９％）、２位は「経済成長」（２３．１％）、３位は「科学技術」（２０．５％）だった。クレア・ファンリー・ニュージーランド大使は「進化する伝統と躍動的な大衆文化が韓国の魅力」とし「特にＫ－ＰＯＰが好きな青年に（韓国文化は）より広い世界を見せる窓」と述べた。エイミー・マクレナン英オックスフォード大教授も「韓国は多様性と創意性を備えた強力な文化遺産を持っている」と説明した。

回答者らは「韓国がさらに魅力的な国になるためには開放的な姿勢と多文化的な感受性を持たなければいけない」と注文した。ウィリアム・パターソン豪州大使は「国家レベルでは開放性を追求するが、韓国で活動する外国企業に親和的な環境を作ることができない場合もあり、残念だ」と話した。グレッグ・ランバート米シラキュース大教授も「人種的な偏見と他のアジア人に対する差別を克服しなければいけない」と指摘した。『韓国人だけが知らない別の大韓民国』の著者エマニュエル・パストリッチ（米国ハーバード大博士）は「韓国に必要なのは『違い』を受け入れようとする開放・寛容の精神」と述べた。

実際、中央日報が慶煕大と共同で市民３０６８人にアンケート調査をしたところ、魅力市民の核心要件は「遵法精神」（２５．６％）と「寛容」（１４．４％）だった。社会秩序を守る市民意識と「違い」を受け入れる開放性が魅力国家になる前提条件だ。

アンケート調査の結果、最も魅力的な市民を持つ国はドイツだ。８１年前に９０％の賛成率で総統となったヒトラーは閉鎖的な民族主義でホロコーストのような人種虐殺を敢行した。しかしドイツは変わった。最近はシリア難民を積極的に受け入れる包容国家となった。４日のドイツ公営ＡＲＤ放送調査で、ドイツ市民の３８％が難民の急増に恐怖を感じているが、８８％は難民を助けるべきだと答えた。チョン・ジンヨン慶煕大副総長（国際関係学）は「ドイツ市民の寛容精神がメルケル首相を動かした」と述べた。

このような変化は多様性と寛容を重視する市民教育の産物だ。戦後のドイツは小・中・高校と成人対象の連邦教育院で市民教育を始め、統一後には「多様性」教育を強調した。２０００年代にはイスラム文化など多文化教育を実施する。ラム・クナン米ペンシルバニア大教授は「統一の観点でも共存と配慮は重要だ。統一韓国はドイツのように平和を通じて繁栄していくもう一つの成功ストーリーになるだろう」と述べた。