【コラム】スマートフォンのない韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.07 16:01
スマートフォンがない韓国を想像してみようという提案をするたびに、韓国人は何の荒唐無稽な話かというような表情を浮かべて私にその理由を尋ねる。彼らは私がメガネや網膜に情報を投射したり電子チップで頭脳に情報を直接伝達したりして、スマートフォンを使わなくてもいい、さらに先端化された「スマート都市」を思い浮かべながらそのような提案をしたのだと考えたりもする。だが、私が提案する「スマートフォンない韓国」の意味は字そのままだ。今のようなスマートフォンの使用はなくすか、必ず変化するべきだ。
地下鉄に乗るたびにほぼすべての人々がスマートフォンに夢中になっている光景を目にする。韓国人は周辺の人と「絶縁」した状態にいたいようだ。ゲームに没頭したりチョコレートケーキや流行服が登場する写真を慣れた手付きでスワイプしていく。動画を見る人も多い。我々の時代の深刻な問題を扱った本を読む人を見つけるのは難しい。
彼らは韓国が気候変動危機や米国・ロシア・中国間の核兵器競争や核戦争の危険に対応する方法について関心を示さない。多くのマスコミの報道はエンターテインメントコンテンツ同様に扱われたり過度に単純化されたりしている。最近、国会に係留中である法案の内容は言うまでもなく、現在の複雑な地政学的問題を知ろうとする努力もなかなかしない。