韓経:【社説】「労働改革なしに国家競争力の向上は難しい」というWEFの報告書=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.09.28 11:23
世界経済フォーラム(WEF)の2017年国家競争力評価で韓国が4年連続で26位にとどまった。2007年過去最高である11位となって以来、続いている競争力下落傾向がことしも変わっていないわけだ。韓国の順位がこのように上がっていない理由は慢性的な労働と金融部門の低い競争力が決定的役割を果たすためだ。
韓国の労働市場効率性は137カ国の中で73位と、金融市場成熟度(74位)とともに総合順位を低下させた主な要因だ。計12の評価部門のうちマクロ経済(2位)、インフラ(8位)、市場規模(13位)など高く評価された部門があるが、労働と金融部門がその評価を引き下ろしたわけだ。WEFは特に「低い労働市場効率性が韓国の国家競争力を低下させている慢性的な要因」と指摘した。労使間協力(130位)、整理解雇の費用(112位)などが調査対象国のうち最下位にとどまったことからも分かる。正規職の強硬な労組の主導で主要事業場でストライキが絶えないということを考えると当然の結果だ。2大労総が労使政府委員会から抜け出して社会的対話自体が行われていない点も労働部門の順位ではマイナス要因にならざるを得ない。問題は労働市場の効率性が今後高まるどころか、さらに低くなる可能性が非常に高いという点にある。
現政権は非正規職の正規職転換、「二大指針」の廃棄など労働市場の柔軟性とは反対の政策を打ち出している。低成果者の解雇を許し、就業規則の変更要件を緩和する「二大指針」は前政府のほぼ唯一の労働改革だった。より懸念されるのは現政権の労働側政策にもかかわらず、労働界の要求が絶えないということだ。「二大指針」の廃棄を労使政府委員会への復帰条件として掲げた労働界はもう「大統領が直接出よ」というなど、もう一つを要求しながら声を高めている。労働界がずっと「ろうそく請求書」で訴える限り、労働市場改革は遠のくしかない。