金正恩に「人権犯罪者」烙印…米国の対北朝鮮制裁の完結版(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.06 08:49
しかしこうした背景にもかかわらず、今回の決定が「戻れない橋を渡ることになるかもしれない」(消息筋)という見方が出ている。今回の制裁の根拠となった「対北朝鮮制裁強化法」(H.R.757)には、米国務省が「北朝鮮人権報告書」を議会に提出すべき期間が明示されているだけで、米政府が報告書に挙げたリスト対象者に対していつまでに「実質的制裁」を発表すべきかについては言及がなかった。次の政権まで制裁案が発表されない場合もある状況だった。また「金正恩の名前3文字を入れるのと入れないのでは天と地の差だが、もし入れる場合は事実上、今後の米朝関係はしばらく復元が難しい」という主張も多かったっという。
それでも米政府があえて報告書の提出と同時に制裁の発表という強硬手段を取り、ここに金正恩の名前を入れることにしたのは、国際社会の繰り返される警告を無視して核実験・ミサイル発射などの挑発を繰り返す北朝鮮政権とは交渉の余地がないため圧力という従来の政策基調を貫徹するという意志と解釈される。