映画『アイアンマン』の実際のモデルであるマスク氏が電気自動車特許技術を公開して「半額」電気自動車を生産するなど攻撃的戦略を広げるのはまだ微々たる規模である電気自動車市場を育てるための布石だ。現在の全世界自動車業者が生産する自動車のうち電気自動車が占める比率は１％に過ぎない。

状況は良くなりつつある。日本市場調査業者であるＢ３によれば世界電気自動車市場は２０１３年３９４万台から２０２０年１０４５万台に成長する展望だ。米国の雰囲気は更に良い。ＢＭＷ　ｉ３が５月から市販中であり、ベンツも今月Ｂ－Ｃｌａｓｓ　ＥｌｅｃｔｒｉｃＤｒｉｖｅを市販し成長の勢いに加速がつく見通しだ。

イー・トレード証券によれば米国の６月電気自動車販売量（１万１８９３台）が史上最大値を記録した前月にほぼ近接するなど活気を帯びている。スウェーデンの場合、先月初めて電気自動車が全体販売量の２％を越えた。

韓国内の電気自動車市場はまだ成長過程にある。まず価格競争力が落ちる。起亜車ソウルＥＶ（４２５０万ウォン）やＧＭシボレースパークＥＶ（３９９０万ウォン）等の韓国内電気自動車は同級の一般自動車と比べて１台当たり２０００万～３０００万ウォンも高い。地方自治体と環境部などが補助金を支給しているが大衆化までは道のりが遠い。補助金総額が限定されているうえに、充電後に動くことができる距離が短く充電時間が長くて「セカンドカー」と認識される水準だ。

テスラのような「半額」電気自動車が出てくる可能性は低い。韓国内のある自動車業界関係者は「電気自動車価格を引き下げるには先に電気自動車市場が成長してバッテリー価格も落ちなければならない。テスラの『半額』電気自動車のような画期的な措置は現実的に難しい」と話した。


“自動車界のアップル”テスラ、半額ＥＶ車で大衆化狙う（１）