【コラム】トランプと韓国の核開発(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.03.30 15:05
1つの希望がある。トランプ氏は彼自身が強調してきたように企業家だ。企業家である彼は、骨の髄まで実用主義者だ。もしトランプ氏が、米国がアジア同盟諸国との関係においてどんな安保的・政治的・経済的な利益を得ているのかしっかりとしたブリーフィングを受ければ、ニューヨーク出身の不動産王であるトランプ氏は彼が標ぼうしてきた孤立主義にしばられなくなるだろう。
トランプ氏の発言は、ちょうどオバマ政権が来週ワシントンで開催される核安全保障サミットを準備する過程で出てきた。韓国は不拡散体制の一員だ。また韓国は核の運用、核物質、核技術の安定性を確保するための国際的な努力を主導する国家の1つだ。したがってトランプ氏の発言は韓国の立場と相反する。
だがトランプ氏の発言は、韓国内部で一部の政治家と新聞が提起した「核開発が選択可能なのか議論すべき」という主張に力を与えうる。そういう議論は一部の米国人々の疑いを買うことになるだろう。彼らは1970年代の韓国の秘密核開発プログラムを覚えているからだ。韓国が核開発を試みるならば、韓国は国際社会の堅実な(upstanding)市民から「悪党(rogue)」の地位へと転落するだろう。