【コラム】東北アジア平和協力機構実現が難しくても重要な理由(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.03 15:20
朴槿恵(パク・クネ)政府は非常に難しく複雑な外部環境の下、東北アジア平和協力機構(東平構)の旗を上げた。まだ概念段階だが、統一過程のドイツの事例を見ても、周辺主要国の衝突する利害と野望を一つの器に入れて調整する多者機構なしに、統一の条件が整うことはない。そのような多者機構は、韓半島(朝鮮半島)の統一だけでなく、米日中の競争から派生するアジア太平洋地域の複雑多岐で危険な紛争と対決を平和と協力に変えるうえでも必須だ。
東平構の足を引っ張る外部環境とは具体的に何か。発端は中国の急成長とそれに伴う太平洋戦略の大転換だ。中国海軍の近代化の父と呼ばれる劉華清は1982年、中国海軍司令官兼海軍党委員会副書記に就任すると、最高指導者のトウ小平に海軍戦略を沿岸防御から近海積極防御に転換することを建議した。中国の太平洋戦略の核心は、台湾の有事の際に米国の支援を遮断することだ。その戦略概念に基づき中国は九州-沖縄-台湾-フィリピン-インドネシアのボルネオ島をつなぐ第1列島線を米中対決の主舞台としてきた。