【中央時評】北朝鮮に芽生えるテルミドールの動き?(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.12.26 17:16
スターリンの偶像化熱風を見たトロツキーが予言したことがある。スターリン主義はロシアにテルミドールのクーデターを妊ませるはずだと。1794年7月、フランスのテルミドールクーデターはロベスピエールの没落と恐怖政治の終息をもたらした。当初はジャコバン党の内部分裂のように見えたが、結果は社会勢力の均衡に根本的な変化をもたらした政変だった。マルクスが話したように、それは「社会を救うために」フランスのブルジョアが軍隊に要請して起こしたクーデターだったのだ。ソ連でもフルシチョフのスターリン格下げ運動で始まったテルミドールの動きは、ついにゴルバチョフのペレストロイカにつながった。
いま北朝鮮でこうしたテルミドールの可能性を考えるのは非現実的かもしれない。なぜなら北朝鮮では所有階級といえるブルジョア勢力が除去されて久しく、集団化された農民がブルジョア秩序を復元するとは期待しにくいからだ。このため国家情報院が発表したように、張成沢処刑は権力内部の単なる「利権葛藤」の産物である可能性がある。