－－第４次産業革命で政治がするべきことは何か。

「雇用の創造的破壊が起きるだろう。雇用が生じる速度が技術の発展スピードに追いつくことができない。議会と政府が直面するだろう最も大きな挑戦だ」

－－この問題をどのように解決するか。

「敏捷な政治（ａｇｉｌｅ　ｇｏｖｅｒｎｍｅｎｔ）が必要だ。技術的変化を理解して機敏に対処しなければならない。技術革新は人のためにある。これに合った立法支援がなされなければならない」

シュワブ氏は講演で雇用問題に満足な答えを示すことができなかった。シュワブ氏はことし１月のダボスフォーラムでも「７００万個の伝統的な雇用が消滅し、過去になかった２００万個の雇用が誕生するだろう」と憂慮するだけだった。結局、４次産革は自ら行うものだ。誰も答えを持っていない。

シュワブ氏の素晴らしい点は答えの提示ではなく道案内にあった。シュワブ氏が案内した道はこうだ。（１）仕切り組織による垂直的リーダーシップではいけない。システムによる水平的意志決定でなければならない。（２）大企業は巨大な魚でなく小さな魚の組み合わせに再編されるべきだ。無数の起業家は早く動く小さな魚にならなければならない。（３）伝統産業は廃棄するのではなく改善する。伝統にセンサーを付着して人工知能（ＡＩ）やビッグデータ、モノのインターネット（ＩｏＴ）と融合させれば新しいシステムになる。（４）生涯学習時代を開かなければならない。学ぶ教育でなく探求する学習でなければならない。（５）教科書（ｔｅｘｔ）的な知識ではいけない。問題解決を目標にする融合的で生きた（ｃｏｎｔｅｘｔｕａｌ）知識でなければならない。

シュワブ氏の道を進むつもりなら、人々は長く固まっていた心を開かなければならない。勇気が必要だ。政治を何かの生死決断式戦争や権力ビジネスとして見る韓国型政治風土では心を開くのは容易なことではない。政治家は陣営の閉鎖性の中に閉じ込められている方が安全で効果的だと感じる。第４次産業革命時代の政治はそのような卑怯さから抜け出してこそ開かれる。勇気を出して政治革新を成し遂げなければならないのはこのためだ。

チョン・ヨンギ論説委員


【時視各角】第４次産業革붖と卑怯な政治＝韓国（１）