【時論】法王の訪韓、北東アジア平和の契機に(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.14 17:26
北東アジアでは不幸だった20世紀の歴史的遺産が完全に清算されていない。また、自信を回復した国と自信を失っていく国がともに排他的民族主義の誘惑に駆られている。領土と海洋管轄権紛争も緊張の原因となっている。加害者と被害者の間の真の歴史的和解なしには平和の基盤を構築することはできない。和解のためには加害者が真の謝罪と反省をし、被害者もこれに相応する寛容を見せなければならない。北東アジアですべての国と市民が開かれた心で包容し、平和を追求する努力がなければ、21世紀の平和と繁栄のパラダイムを創出し、これを実現する地域体制は構築するのが難しい。
こうした観点で、法王の訪韓はこの地域のすべての国と市民に平和と和解の触媒の役割をすると期待される。フランシスコ法王は5月、世界の火薬庫と呼ばれる中東を訪問した際、このような役割をしている。ヨルダンから西岸地区に直行することで、イスラエル-パレスチナの平和のためには2国家提案の実現が必要であることを示唆し、予定なく分離障壁の前で平和の祈りを捧げ、平和の切実さを直接訴えた。そして他宗教家2人を訪問に同行させることで、宗教対立を克服するための宗教間対話の重要性を強調した。