「父が東京ドームでプレーする姿を息子に見せたい」。顔は笑っていたが、その言葉からは覚悟が感じられた。

読売の李承燁（イ・スンヨプ、３３）は１７日、金浦（キンポ）空港で行った帰国インタビューで、来シーズンにかける意気込みを表した。このオフと来シーズンは李承燁にとって日本進出後最大のヤマ場となる。今季は７７試合の出場にとどまり、打率２割２分９厘、１６本塁打、３６打点と振るわなかった。３２打席連続ノーヒットというスランプも経験した。２軍で長い時間を過ごし、クライマックスシリーズを控えて１軍に合流したが、ポストシーズンでも期待されたほどの活躍は見られなかった。

李承燁は「今年はワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）出場も辞退して自分のすべてを賭けたが、思うようにならず残念だった」とし「８番打者として出場する試合もあり、守備で出場することもあった。自分が良くない姿を見せたのでこういうことを経験した」と１年間を振り返った。

来年は０６年に読売と結んだ４年契約が終わるシーズンとなる。李承燁は再契約に関する質問に対し、「傭兵なので来年も良くなければ切られるしかない」とし「来年も成績が悪ければ他の道を選ぶ」と答えた。国内復帰の可能性について尋ねると、「まだ早い」とし「３年前に比べると米国行きに対する気持ちは弱まった。来年にすべてを賭ける」と語った。

李承燁は不振のために経験した精神的な苦労も語った。李承燁は「２軍の練習を終えて家に帰ると、息子のウンヒョクが『読売が試合をしているのにパパはなぜここにいるの』と尋ねてきた。幼いので何気なく尋ねてきたことだったが、心が痛かった」と打ち明けた。李承燁は「来年は息子にまた東京ドームで野球をする姿を見せる」と誓った。

千葉ロッテに入団した金泰均（キム・テギュン）については、自分を刺激する機会になるという考えを明らかにした。李承燁は「金泰均が日本に来ることになり、読売のチームメートも警戒している。金泰均は技術的に助言することがない選手。ただ、生活環境が大きく変わるので目に見られない難しさが生じないか心配」とし「来年の交流戦で対戦するとき、金泰均が４番打者で出ているのに自分が２軍にいてはいけない。自分も頑張りたい」と語った。

李承燁は記者会見を終えた後、すぐに家族と一緒に大邱（テグ）へ移動した。李承燁は「しばらく休養を取った後、崔熙燮（チェ・ヒソプ、起亜）と登山をしながら心身をリフレッシュする計画。ウェートトレーニングと技術練習を並行し、無駄のない軽くて速いスイングをつくる考え」と明らかにした。


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