<チャイナインサイト>THAAD配備は習近平の「中国夢」破る始発点なのか(3)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.15 13:05
可視化する中国の帝国化を見て私たちは2つの価値の側面を考慮しなければならない。ひとつは覇権の移動、すなわち勢力転移だ。中国的世界秩序が阿片戦争と日清戦争を経て解体され西欧主導の新しい地域秩序が構築されたのが最初の勢力転移だったなら、最近では新型大国中国の浮上で2度目の勢力転移が進行している。
これは地域秩序の構造変動だ。東アジアの地域秩序が中国中心に再編される可能性が大きいのだ。習近平はすでに「中国夢」の提唱で始動した。覇権掌握のための中国と米国の相撲は本軌道に上がった。中国のTHAAD反対はその延長線にある。米中の対立で韓半島(朝鮮半島)は非常に重要な戦略的位置にある。「韓国のTHAAD配備=米国主導のミサイル防衛(MD)体制への編入」と中国は理解する。これは韓国が米国の中国牽制戦略に合流するという話だ。中華帝国建設に出た習近平としては中国の最も近くにある垣根が崩れる事態はどうにかして食い止めようとするだろう。中国がTHAAD配備に激しく反対するのはこのためだ。
中国の浮上により東アジアで中国中心の地域秩序が構築されるだろうという見通しは私たちに中国が作った、そして作ろうとする世界、すなわち天下が何なのかに対する冷徹な分析と見通しを要求する。私たちが中国の帝国性に注目しなければならないのはこのためだ。