ロシア産石炭なら不可能な安値…零細貿易商に疑問の落札(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.08.09 16:07
大規模の生産会社なので物流費の削減にも有利だ。鉱山があるケメロヴォ地域はカザフスタンとモンゴルの間に位置したシベリア内陸の奥深いところにある。ここから韓国に石炭を持ち込むためには、シベリア横断鉄道で港のあるウラジオストク近隣まで運ぶのが最初の課題だ。鉄道を利用するためにはロシア当局で「貨車の割り当て」を受ける必要があるが、韓国の仲介商はこれを主にロシア側に一任する。ある石炭業界関係者は「大型輸入商も貨車の割り当てのようなものは、複雑でリスクもあるので極東港で引き渡されるFOB(Free On Board)方式で物を受けている。価格競争には不利だ」と話した。
カーボワン側はアジア地域に石炭を輸出するためにウラジオストク近隣のボストチヌイに別途の船積港も確保している。年間3900万トンを処理できる規模だ。これも物流費の削減に有利な要素だ。他の石炭業界関係者は「石炭輸入に物流費の比重が少なくない。大規模の仲介商も価格競争力と安定した供給網を持つカーボワンのようなロシア会社が最も手ごわい相手」と話した。
南東発電側は北朝鮮産石炭の搬入をめぐる論議が浮上した後、「仲介会社がロシア産で申告したため」と釈明した。だが、南東発電側が事前に異常兆候を十分に察知しただろうという指摘が絶えない。南東発電には石炭の購買だけを担当する人材も別途におり、カーボワンは同じ韓電の子会社である中部発展と業務協約(MOU)まで結ぶほど、韓国にもよく知られている会社だが、仲介会社のせいにしているのが理解できないということだ。