【中央時評】文大統領がオスロに行くための2つの関門(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.03.23 14:52
だが、大統領再任制はこのすべての進歩を退色させうる。私たちは過去30年間、大統領単任制という枠組みの中ですら帝王的慣習の根を引き抜くことに成功することができなかった。任期序盤のさまざまな政治的資本が豊富な大統領に対するけん制は十分に機能しなかった。大統領人事権に対する国会のけん制、帝王的与党総裁としての大統領に対するけん制制度が導入されてきたが、任期前半期の大統領の圧倒的権威の前でこうした装置はただの「絵に描いた虎」だった。その上、水平的・開放的コミュニケーションに慣れないままここまでやってきた50~60代男性が多数を占める青瓦台(チョンワデ、大統領府)参謀陣、与党議員はあえて大統領に異見を呈すことができない。
大統領選挙の時に有権者と交わした改憲の約束を守らなければならないという文大統領の真剣な表情の前で、明示的にはっきりと異見を出した参謀は、残念だがいなかったようだ。崔章集(チェ・ジャンジブ)教授の指摘のように、文大統領は帝王的ではない。しかし、ろうそく市民の期待を一身に受けた文大統領が未来の任期8年分の帝王的大統領の道を開くというのは逆説的反転だ。