李大恩はシンイル高３年だった２００７年６月、メジャーリーグ（ＭＬＢ）のシカゴ・カブスと契約した。米国に進出した２９人目の韓国選手の李大恩は入団初期から注目を浴びた。ほとんどの新人がルーキーリーグから始めるのとは違い、李大恩は２段階上のミドルシングルＡチームからスタートした。序盤は１０試合で防御率１．８０をマークしたが、右ひじを痛めた。結局、ひじのじん帯再建手術（トミー・ジョン手術）を受けた李大恩は、その後１年６カ月間、ボールを投げられなかった。

手術の影響で下部リーグにいた李大恩は昨季、初めてトリプルＡのアイオワ・カブスに昇格した。８回の先発登板で３勝２敗、防御率３．７５と好投したが、メジャー入りはならなかった。李大恩は「（メジャー入りを）期待していた。昨年中に自分のペースを取り戻したが残念だ」とし、言葉を続けることができなかった。

失望している時、予想外のチャンスが訪れた。日本から手を差し伸べられたのだ。李大恩は「シーズン中にスカウトを送って見たと言っていた。私を強く望んでくれた」と語った。李大恩はメジャー開拓者の朴賛浩（パク・チャンホ、４２）を見て夢を育んできた「朴賛浩キッズ」だ。李大恩がマイナーでハンバーガーを食べながら７年間待った理由も、朴賛浩のように世界最高の舞台に立つためだった。

李大恩は日本進出が失敗ではなく再飛躍のチャンスと考えている。李大恩は「普段から日本の野球を一度経験してみたかった。また、ここで頑張ればメジャーに行く機会もあると思う」と話した。李大恩は「１０勝以上が目標」と語った。受話器から聞こえた李大恩の声から自信が感じられた。

◆李大恩（イ・デウン）

生年月日：１９８９年３月２３日

ポジション：投手（右投げ）

身長・体重：１８８センチ、８６キロ

出身校：ソウル・ヨクサム小－キョンウォン中－シンイル高

経歴：２００７年にシカゴ・カブス入団（契約金８１万ドル）、２０１５年に千葉ロッテ・マリンズ入団（年俸５４００万円）

記録：マイナー７シーズン１３５試合で４０勝３７敗・防御率４．０８、日本プロ野球オープン戦３試合で９イニング無失点・７奪三振


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