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【噴水台】リレハンメルの思い出…平昌は何をもって記憶されるだろうか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.02.21 15:41
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「最悪の交通渋滞で観覧断念続出」「殺人的な物価で観光客が苦痛」「最高40倍の闇チケット暗躍」「莫大な赤字で経済が不安定」…。

1994年ノルウェーのリレハンメル冬季オリンピック(五輪)当時、連日世界のメディアが報じた否定的な記事だ。だが、現在、リレハンメル大会は史上最も成功したオリンピックとして記憶されている。最悪の環境破壊大会という汚名を着せられた92年フランス・アルベールビル冬季五輪を反面教師として、環境というビジョンをオリンピックを通じて見事に表現し、根底からオリンピックのアイデンティティを変えてしまったからだ。

 
リレハンメルは生態系保護のために山の中に洞窟を掘ってアイスホッケー競技場を作ったことをはじめ、フォークや皿などわずかな使い捨て用品までデンプンで作って微生物に分解されるように考案した。さらに、スキージャンプ台を作ってできた花こう岩のゴミは記念品として再誕生させてこれを売り、完ぺきな「グリーンオリンピック」を実現させた。当然、予算は大きく膨らんだ。洞窟競技場だけでも、一般建築費に比べて倍以上の費用がかかった。冷暖房などの管理費がほとんどかからず、長期的には節約効果がむしろ高いが、当時は大きな決断だった。それでも環境という未来に対するビジョンを全世界に示したおかげで、大会期間中に出てきた不満はすべて葬り去られ、新たなグリーンオリンピック時代を開いた大会としてのみ記憶されている。

それなら平昌五輪はどうだろうか。文化・経済・エコ・情報通信技術(ICT)・平和の5つの目標の中で、政府が平和メッセージだけに執着しようとしていて開幕前から様々な懸念があった。だが、開幕後は選手が見せる感動的なオリンピック精神に、徹底した組織委の準備、ボランティアメンバーの努力が加わり賛辞に変わった。「平昌の問題点は問題がないということ」というあるカナダの日刊紙の報道をはじめ、外信も好評一色だ。

それでも現場に行くと残念さが残る。5つの目標のうち、世界の人に刻印されるようなビジョンがいまいち見えてこないからだ。たとえば、江陵(カンヌン)オリンピックパークにはエコオリンピックを広報する「親環境広報館」がある。ところがすぐに横の観衆食堂に入ると、皿や箸、スプーンなどすべてプラスチックの使い捨て用品だらけ。衛生問題のためだけでなく、臨時に貼られたテント食堂なので地面に穴を掘って水道管を通すのは環境には良くないということで、最初からIOCが使い捨て用品の使用をガイドラインで提示したという。いくつか惜しい点があるにもかかわらず、組織委員会の希望通り、五輪史上初めて「温室効果ガス排出ゼロ」を達成する真のグリーンオリンピック都市になれるだろうか。果たして平昌は何をもって記憶されることになるのか、気になるところだ。

アン・ヘリ/論説委員

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