【取材日記】韓国経済を支える半導体産業をなぜ冷遇?

【取材日記】韓国経済を支える半導体産業をなぜ冷遇?

2018年04月26日09時23分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「十本の指をかんで痛くない指はない(=多くの子どもがいても誰ひとり欠かさず貴重という意味)」というが、それでも特別にかわいい指があるものだ。韓国経済では半導体産業がそうだ。昨年の半導体輸出額は約1000億ドルで、国の輸出額全体の17.4%にのぼる。国レベルで育成したわけでもない。「塾に通わず自ら勉強して全校トップ」という親孝行な子だ。

  未来も明るい。第4次産業の核心技術に挙げられる人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、インターネットデータセンター(IDC)の拡大で、核心部品のメモリー半導体の新規需要は増え続けている。今後さらに孝行を続ける重要な産業だ。

  ところが、なぜか政府はこの親孝行な子をそれほどかわいがらない。その間、政府の半導体産業支援は研究開発(R&D)費程度だった。最も多くの支援をした時でも年間900億ウォン(約90億円)にすぎず、今年はまだ新しいプロジェクト支援がない。

  中国は政府レベルで全面的な支援をしている。2014年から2年間に1500億元(約2兆6000億円)を投資した。研究開発費が一定金額以上の半導体企業には法人税免除などの優遇措置を取り、政府が積極的に海外有名半導体企業の工場を自国に誘致した。

  世界的な半導体ファウンドリー(委託製造)企業が集まっている台湾も同じだ。1980年代に政府が半導体産業に必要なインフラ(新竹工業団地)を構築し、各種税制優遇をしながら育成した。研究所の建設など政府が直接R&Dに資金を投入した。

  韓国政府が半導体産業を支援しないのは「大企業中心に成長した産業」という認識があるからだ。「半導体産業支援=大企業支援」と考える。現在、国内半導体産業でサムスン電子とSKハイニックスを除けばグローバル競争力を持つ企業はない。世界最強のメモリー半導体国家だが、安定した基盤があるわけではない。

  基礎科学を軽視する風潮のため、国内で電気・電子・物理・制御工学を専攻した修士以上の卒業者は年間3500人にすぎない。さらにこうした人材の大半が海外企業に流れる。こうした状況で中国は破格的な待遇を提示して国内の人材に強い「ラブコール」を送っている。

  大企業優遇が懸念されるのなら基準を決めればよいことだ。すぐに産学研が連係する環境を作って人材養成から取り組む必要がある。勉強ができる孝行な子を冷遇するのはやめよう。

  チェ・ヒョンジュ/産業部記者
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