クラプトンの公演に現れた金正哲…金正恩への「権力欲ない」シグナル(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.05.26 09:50
平壌(ピョンヤン)ロイヤルファミリーと呼ばれる金正日(キム・ジョンイル)総書記一家の海外外出は、対北朝鮮情報要員の間では「テバク(bonanza、大もうけ/大当たり)事件」だ。接するのが難しい北朝鮮権力の核心人物を近くで見て、関連諜報を収集する絶好の機会が生じるからだ。韓米情報当局も経由地や到着国との協力網を総稼働し、情報を集める。旅券(パスポート)や査証(ビザ)の写真や英語名、空港の監視カメラ画面などは基本に含まれる。金正恩第1書記の生年月日(1984年1月8日)が正確に把握されたのも、スイス早期留学当時の旅券の記録による。
隣の座席の乗客として搭乗し、どんな本を読み、どんな音楽を聴くのか、好きな機内食は何かなどを確認する作業も密かに行う。情報消息筋は「金正恩第1書記の生母の高英姫(コ・ヨンヒ)が過去にスイス・フランスなど欧州国を行き来する時、韓米が協調した『同乗工作』で非常に有用な情報を得た」と述べた。金大中(キム・デジュン)政権当時に海外滞在中だった高英姫が金正日総書記と通話した内容を韓国当局者が私的な席で口外し、金大中元大統領が震怒したというエピソードもある。