【時論】恥ずべき憲法記念日、再び憲法教育から始めよう(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.17 16:28
今年の憲法記念日を迎える感情は、誇らしいというよりもみじめな思いだ。人間の命が何より尊いという憲法の根本価値を無残に壊したセウォル号事件がまだ胸に突き刺さっているためだ。韓国の憲法第10条は「国民は人間としての尊厳と価値を持つ」と規定している。また憲法第34条と10条には「国家は災害を予防して、その危険から国民を保護する」と明示されている。ところがこの憲法条項が、セウォル号とともに海に沈んでしまったのだ。
韓国の憲法は人間の尊厳性を最高価値として前面に出している。しかしセウォル号事件でこの憲法価値は徹底的に踏みにじられた。セウォル号の船長は大切な生命を見捨てて自身だけ先に船外に脱出した。惨事の背景には人間の命よりも利益を優先させようとする構造的な不正があった。国家は事故初期から無気力な姿で結局、国民の生命を守れなかった。