【時視各角】サムスンの運命をかけた半導体の勝負(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.05.26 09:10
最近、世界の半導体市場には津波が襲っている。PCが飽和状態に達しながらマイクロプロセッサ(MPU)の強者インテルから揺らいでいる。サムスンが競争力を持つDRAMも同じ理由で、それほど展望は明るくない。サムスン・ハイニックス・マイクロンが仲良く市場を分け合っているのが幸いだ。中国が最ももの欲しげに見ているのがDRAMだが、技術やコストの進入障壁が非常に高い。生半可に足を踏み入れれば「チキンゲーム」の悪夢に巻き込まれる恐れがあるからだ。中国はいい売り物だった日本のエルピーダをマイクロンに奪われたのが痛恨の失策だ。
展望が明るい半導体としては3分野が挙げられる。日増しに膨張するデータセンターのサーバー用NANDフラッシュ、スマートフォンの頭脳であるモバイルAP(応用プロセッサ)、メモリーより4倍も市場規模が大きいシステム半導体がそれだ。だが半導体の春秋戦国時代が到来しながらあちこちで“血戦”が予告されている。インテルは一歩遅れてモバイルAPに手をつける兆しで、サムスンはシステム半導体に力を入れる準備をしている。もしサムスンが平沢にDRAMラインから入れるならば、ハイニックスやマイクロンが緊張するのは明らかだ。またサムスンがシステム半導体ラインから先に敷けば、インテルとの正面勝負になるのは間違いない。市場需要を考慮すればNANDフラッシュやモバイルAPラインも可能な選択肢だ。
中国の圧迫と世界半導体の地殻変動でサムスンも悩んでいる様子だ。遠からず運命をかけた勝負に出るほかはない。ただし気にかかるのは送電塔対立だ。平沢は「限りない支援」を誓っているが、送電線が通り過ぎる安城(アンソン)住民らは反対する模様だ。中国西安の「15カ月竣工の奇跡」とは非常に比較される。私たちが余裕を働かせる時ではない気がする。政治・社会対立によって、そこそこの働き口まで海外に蹴り飛ばすのは行き過ぎた贅沢だ。