福島原発の放射性物質、「生態系濃縮」が始まった?
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.04.06 09:49
茨城県近海で捕獲されたコウナゴから放射性ヨウ素とセシウムが検出されたことは、福島第一原子力発電所から排出された放射性物質の「生態系濃縮」が始まったことを意味する。「生物濃縮」(biomagnification)とも呼ばれる生態系濃縮は食物連鎖にしたがい生態系の上位になるほど体内の汚染物質の濃度が急激に高まる現象をいう。
まずコウナゴは汚染された海水で放射能を直接吸収したか、放射能に汚染されたプランクトンを食べて2次的に汚染された可能性もある。同様にコウナゴの対内にある放射性物質は分解されないため、コウナゴを食べる肉食性魚類にそのまま蓄積される。実際にノルウェーの研究チームが多様な海洋生物を調査した結果(環境放射線学会誌2003年掲載論文)、食物連鎖を通じて放射性物質のセシウム137が体内に蓄積されるという事実が確認された。食物連鎖の上層に位置するネズミイルカ体内の濃度は食物連鎖下層に位置した生物の端脚類(クラゲノミなど)に比べ10倍も高かった。