約４０分後「オールナイト・オールデイ」を叫ぶデモ隊３００人余りが道路に沿って下ってきた。「私たちは夜も昼も正義のために戦う」というスローガンだった。デモに参加した４０代の黒人女性キャッシュ・ベネットさんは「黒人は家も仕事もなく路上をさまよっているのに政府は全く何もしない」と批判した。この日の昼間のデモは物理的衝突になることはなかった。検察がフレディ・グレーの死亡に関連した警察６人を起訴したからだ。

ここから車で２０分余り離れた酒類小売店「キムス・リカー」で会ったイ・ハンヨプ氏は、店のドアを開けて内部を整理していた。店の前には略奪された時に壊れた酒のビンのかけらがそのままになっていた。イ氏は「略奪の翌朝に来てみると、店の中には持って行けなかった酒のビンを入れたショッピングバッグがすみに置かれていた」として「まるでショッピングするように持って行った」と話した。彼が見せる店のＣＣＴＶ画面にはハンマーで店舗のドアを壊す略奪犯の姿が映っていた。イ氏は「ビールのように値段が安い酒はそのままにして、高い洋酒だけを持って行った」として「略奪犯が盗んだ洋酒を売るつもりなのは明らかで今後３カ月は商売がほとんどできないだろう」とため息をついた。２年前にこの店を買収した彼は「盗難はあったが、こんなケースは初めて」としながら「次は銃を手に店を守る」と話した。
＜米ボルティモア暴動＞韓国人商店被害、確認されただけで４０カ所（１）