「サムスン電子がスマートホームのビジョンを公開した」。

ドイツのベルリンで「欧州家電展示会（ＩＦＡ２０１４）」の公式情報誌が最近、報道した内容だ。サムスン電子は、「スマートホーム」と「曲面テレビ」で参加企業だけで１５００社を超える今回のＩＦＡ２０１４（９月５～１０日）を主導した。

日本・中国の企業はもちろんミレー・ボッシュなど自尊心の強い欧州ブランド家電業界まで先を争ってスマートホームと曲面傾向に従った。サムスン電子は５日、ＩＦＡ開始からスマートホーム分野を主導するという強力な意志を見せた。サムスン電子メディアソリューションセンターのホン・ウォンピョ社長は、記者懇談会で「サムスン製品と他社製品をどのように連係するかまで考慮している」として「サムスンのプラットホームをオープンしてできるだけ多くの企業が使えるように非常に積極的にするつもり」と話した。かつて主導権を奪われたスマートフォンと違い、サムスン主導でスマートホーム生態系を作り出すという意味と解説されている。

グローバル家電の先頭圏企業も相次いでスマートホーム製品とサービスをリリースした。ドイツの「家電ブランド」ミレーは、スマートホーム・ネットワーク・プラットホームである「ＱＩＶＩＣＯＮ」を基盤に各家電製品がつながる「ミレーアットホーム」システムを披露した。シーメンスは最初からボッシュと共同で「ＢＳＨ」という別のスマートホーム会社を設立する計画だ。ＬＧ電子は、モバイルメッセンジャーを通じて家電製品と日常言語でチャットして家電製品を作動させたり状態を確認したりする「ホームチェック」サービスを強化した。これに伴いサムスンも今後２～３年間にグローバル企業の激しい挑戦を避けられないものと見られる。ＬＧ経済研究院のイ・ジョングン責任研究員は「スマートホーム・プラットホームの標準化をめぐって数多くの企業が激しい競争を繰り広げることになるだろう」と見通した。

テレビ分野ではサムスン電子が昨年初めてリリースした曲面テレビが大勢を占めた。数多くの企業関係者が「元祖」を見るためにサムスン展示場を訪れた。中国のＴＣＬは国内企業よりも大きい１１０インチ曲面ＵＨＤテレビを大々的に宣伝したし、海信（ハイセンス）や長虹（チャンフン）・ハイアールも６０～７０インチ台の曲面ＵＨＤテレビを出した。中国最大の家電流通業社である蘇寧グループの張近東会長は６日、サムスン展示場を見回ってユン・ブクン消費者家電部門代表に「曲面が流行に乗っている。私はこれを見ようとＩＦＡに来た」としながらサムスンテレビに深い関心を示した。ソニーや東芝、パナソニックなど日本企業はスピーカーを前面に配置したデザインで音質を強調した。欧州のフィリップスはアンドロイドＯＳを搭載した初めての曲面テレビを出した。サムスン電子側は「今年の下半期ＵＨＤテレビ販売の５０％以上が曲面だった」として「世界市場で基盤を磨き上げた」と自信を見せた。