【時論】南北、吸収統一なら民族の災難に(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.03.18 17:10
よくドイツ統一は西ドイツが東ドイツを吸収統一して実現したといわれるが、これは事実でない。ドイツ統一は東ドイツの住民が自由選挙を通じて西ドイツと統一しようと選択して実現したのだ。東ドイツの住民が進歩党である社会党でなく保守党であるキリスト教民主同盟を選択して西ドイツと直ちに統合しようとしたのは、何よりも西ドイツが東方政策を通じて20年間、毎年30億ドルずつ人道的支援をし、東ドイツ住民の心をつかんだためだと東西ドイツの政治指導者は話す。統一は単純な物理的な結合だけではいけない。化学的・生物学的融合を通じて新しい民族として生まれなければいけない。我々も北朝鮮住民の心を引き寄せる必要がある。
また、現状況で南北の経済格差は30倍ほどあり、ドイツ統一当時の東西ドイツの4倍に比べてはるかに大きい。韓国の基準でみると、北朝鮮住民の大半が基礎生活保護対象者となる。このように厳然たる現実を無視して韓国が吸収統一をするというのは話にならない。こうした経済的・社会的な格差の問題のため、韓国社会では統一より分断した現状態がよいという世論が50%を上回っている。