【取材日記】米国人は釈放、同族は拘束

【取材日記】米国人は釈放、同族は拘束

2009年08月06日09時30分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「我が民族同士」掲げてきた北の二重性

  ビル・クリントン元米大統領が滞在した18時間、北朝鮮の平壌(ピョンヤン)は沸きかえった。

  5日朝、朝鮮労働党の機関紙・労働(ロドン)新聞は1面全体をクリントン元大統領と金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の会談で埋め尽くした。平壌テレビは関連報道を毎時間繰り返している。金委員長もクリントン氏への歓待に、格別に配慮したようだった。面談に続き、国賓向け招待所の百花園(ぺクファウォン)で夕食会まで開いた。

  固くなった表情のクリントン氏の前に立った金委員長は満面に笑みをたたえて、満足していた。12年の労働教化刑を言い渡された米国人女性記者らは、同氏の一言で特赦の形で釈放され、故郷に帰った。しかし開城(ケソン)工業団地には現代峨山(ヒョンデ・アサン)の職員で韓国人のユ某氏が4カ月間、訳も分からないまま閉じ込められている。先週、操業中に北朝鮮海域に入り、北朝鮮に拿捕(だほ)されたヨンアン号の船員ら4人も、北朝鮮南東部の金剛山長箭港(クムカンサン・チャンジョンハン)に拘束中だ。

  これらがどこに、どんな状態でいるのか、いつ釈放されるのか、北朝鮮は何の説明もせずにいる。政府が同問題を提起すると「協議すべき議題ではない」と背を向ける。家族が衣類でも渡してほしいと要請すると「男が肌着を着替える必要があるか」と断ったほどだ。米国人女性記者への処遇とは大きな差がある。

  北朝鮮は今年3月に拘束して以来、米国に彼女らの体調や身柄処理の計画などを随時通報してきた。高級宿泊施設の平壌招待所に宿泊させ、トーストやタマゴ、牛乳など米国人の献立まで配慮したという。韓国人と米国人拘束者に対する二重の態度を見ると、北朝鮮があれほど強調した「我が民族同士」は空念仏のようだ。

  2000年6月15日の南北(韓国・北朝鮮)共同宣言のポイントであるとして、ともすれば「我が民族同士」を掲げてきた彼らが、いざ同族の前では同スローガンを見捨てる構えである。「米帝国主義の打倒」を叫んでいながら突然「親米路線」に転じたのは、生存に向けた止むを得ない選択とも言える。だが同族を拘束しておいて、知らん振りしつづけるのは納得いかない。

  南北和解協力の象徴的な現場である開城工団と金剛山で人身を質入れするのも理解できない上、そうした北朝鮮が「南北間の合意を守れ」と韓国政府に意地悪を言う資格があるのか聞きたい。金正日委員長は今回もクリントン氏を平壌に呼んで、自身の絶対権力を誇った。特別赦免という同氏の一言で、およそ5カ月間も拘束されていた記者らは家族のもとに戻った。

  02年9月、小泉首相との平壌会談の際もそうだった。金委員長は日本人拉致(らち)を謝罪し、帰国の飛行機に日本人拉致被害者を乗せた。日米には腰を低く構えてこのように歓待しながら、いざ同族にはすごんで見せるのだ。労働者・農民を大事にするという朝鮮労働党が、開城工団の木工と生業のため操業中だった漁夫を拘束しているのも理解できない。北朝鮮のこうした行為が続くほど、北朝鮮に厳しい韓国内の世論が悪化するだけだ。北朝鮮・朝鮮労働党の総書記、金委員長の決断が必要とされる理由だ。

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