東京都杉並区の「なみすけ」も全国的な人気を呼んでいるスターキャラクターだ。杉並区が２００６年に区のアニメーション産業育成のために公募した。スギナミザウルス島に住んでいた妖精の「なみすけ」は、船に乗って憧れの杉並区に辿りつき、友達と会ったり楽しく暮らしていく。

「なみすけ」はコミュニティーバスのほか、各種キャラクター商品にも使われている。

このほか、全国でいち早くゴミの分離収集を開始した仙台市は「ワケルくん」、メロンの栽培で有名な北海道夕張市はメロンの形をした「夕張夫妻」を作るなど、各地方自治体の特産品や故郷の特性を生かしたキャラクターを生み出している。各地方自治体が開発したキャラクターは数百個にのぼると推定されている。

◇行政と住民の距離を縮めて＝各地方自治体は２０００年以降、キャラクターの開発に本格的に乗り出している。地域産業や情報を広報するために、大衆的で市民に親しまれるキャラクターを作り始めた。今まで使ってきたシンボルやロゴとは違い、特徴や性格を兼ね備え、近寄りやすい印象を与えている。また商品化しやすく、収入アップにも寄与している。１９９０年代以降、吹き始めたキャラクターブームも大いに役立った。自然界の生物を神と崇める日本特有の多神教文化もキャラクター開発に一役買っている。


「ゆるキャラ」が人気…商品モデル・広報大使として活躍（１）／日本