【社説】期待に満たなかった初の米中首脳会談(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2017.04.09 13:13
このように韓半島(朝鮮半島)の運命に決定的影響力を持つ2大強国が平行線を歩んでいる中で米国が毒ガス散布戦を行ったシリアにミサイル空襲で対抗することで北朝鮮の核をめぐる韓半島情勢はさらに一歩深刻な危険に陥っている。トランプ政権はシリア空襲直後に韓国政府側に「化学兵器を多量に保有する北朝鮮の挑発の可能性を念頭に置いた措置」と知らせてきたという。事実上中国と北朝鮮に向け「いつでも軍事的行動に出られる」というメッセージを送った格好だ。中国が出なければ米国が独自に行動するというトランプ大統領の度重なる発言と同じ脈絡だ。最近の相次ぐミサイル発射実験に続き金正恩政権が近く追加核実験を試みる可能性が高いという分析が出ている時点で出された米国の超強硬姿勢がややもすると韓半島に暗い影を落とさないか懸念せざるをえない。
北朝鮮がきのう労働新聞を通じ「(韓国は)米国との同盟強化でなく同族と手を握ることが生きる道。もし朝鮮半島で戦争が起きれば南朝鮮(韓国)の青年たちから米国の銃弾避けになり犬死に至ることになるだろう」という主張を並べたのもこうした気流を意識したジェスチャーと分析される。