【コラム】品格ある国に向けた政府改造(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.05.28 15:04
規制改革の基準は、韓国社会が目指す今日の一流先進国の事例と国際基準(global standard)をベンチマークすることが望ましい。そうした場合、多くの良い規制は現在よりもさらに強化しなければならない一方、一般企業の活動関連の規制は相当部分を緩和・撤廃されなければならないことが明らかになるだろう。企業活動関連の規制改革は、結果的に規制を担当してきた元官僚に対する公共・民間部門の需要を減らすことになり、いわゆる「官僚マフィア」問題を解消するにも大いに役立つだろう。
また今日ほとんどの一流先進国水準に強化された良い規制は、現在、韓国社会に広まっている安全不感症、特に企業レベルの安全不感症解消にも寄与することになるのは明らかだ。人によっては、現在の韓国社会に広まっている安全不感症を韓国の望ましくない文化のせいにする。しかししっかり調べれば、そうした文化はないし、社会的雰囲気は違法をしても厳しい罰を受けずに簡単にやり過ごすことができる法と制度が長く維持されてきた結果、造成されたと見ることができる。国民生命と安全関連法に違反した場合、会社の存続を左右するほど厳しい水準の懲罰的賠償を避けることができなければ、企業レベルの安全不感症は自動的に解消されるのではないのか。有事の際に会社が滅びかねない程度の懲罰的賠償が予想される法的条件の下で、ある企業が数百人の人命と安全の責任を負うべき船長を、非常に低い給料の臨時職に任せることができようか。
もちろんこれまで韓国は、学校でも社会でも安全関連教育を疎かにしてきただけでなく、汎社会的な安全不感症の拡散をほとんど放置しておいたと言っても過言ではない。そして政府レベルの関連分野の投資もまた不十分だった。もう少し長い観点で、こうした事も国家改造という大きな枠組みの中で体系的に推進していかなければならない。