【コラム】金正恩委員長! 「太極旗部隊」は手強いです

【コラム】金正恩委員長! 「太極旗部隊」は手強いです

2018年10月08日10時23分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が年内にソウルに来ることにした。9月19日午前に発表された平壌(ピョンヤン)共同宣言合意文で「近い期間内に」とした。玉流館(オクリュグァン)での昼食では洪錫ヒョン(ホン・ソクヒョン)韓半島平和構築理事長が「本当にソウルに来られるのか」と尋ねた。金委員長は「文大統領が懇々と話されるがわが方は大半が反対」としてしばらく悩んだが、「年内に行く」と確約した。別の場所では「私が南側で歓迎されるほどのことを多くできなかった」として謙遜し、「太極旗部隊がデモをちょっとしても構わない」と余裕を見せた。

  南北は血を流して戦争をした関係だ。反共の太極旗感情では金委員長はまだ「北傀」の「魁首」だ。多くの人たちが太極旗部隊の決死反対のため彼の訪韓は難しいものとみた。ところが「魁首」が「太極旗」を先に取り上げソウルに来ることにしたのは意外だ。

  太極旗部隊は共同体分裂の姿ではなく多様性を見せる健康な資産だ。極端的な保守だが安保では警戒心を高める番人の役割をする。文在寅(ムン・ジェイン)政権がこのようにクールに整理すれば野党・保守勢力と十分に対話できる。戦争をした分断国家で野党と保守を除いて南北問題を解決するということは非現実的だ。

  北は文大統領に15万人の平壌市民を相手に演説する機会を与えた。今回は金委員長の番だ。国会で保守野党議員まで見守る中で「非核化する」とすれば効果は想像以上だ。ところで平壌首脳会談に対し自由韓国党は「偽装平和結果にみじめだ」(洪準杓前代表)、「きのこをもらって土地を渡した」(金鎮台議員)などと毒舌を浴びせている。それだけだろうか。非核化後の南北経済協力に必要な数十兆ウォンの予算を保守野党が素直に通過させるはずもない。そこで文在寅政権は嫌でも飽きるほど会って彼らの要求を誠意を持って政策に反映しなければならない。

  野党・保守も考える点がある。現在のように金正恩を悪魔化すれば自分たちだけが損をする。世界の大統領というトランプ米大統領は金委員長と2度目の首脳会談を控えており、腹心であるポンペオ国務長官が4回目の平壌訪問をした。戦争直前にまで進んだ韓半島情勢を平和モードに変えた文在寅大統領の功労は80%の国民が肯定的に評価する。こうした変化を認めなければ世の中との間に塀を作り何も見えなくなるだけだ。

  金委員長は文大統領とトランプ大統領に配慮しなければならない。南の葛藤は「北朝鮮の首席報道官」とまで言われた文大統領の足を引っ張るだろう。文大統領が力を出せなければ彼にも決定的な打撃になる。遅くなる前に確実な非核化行動を通じ北朝鮮が変わったという信号を国際社会に与えなければならない。それでこそ野党・保守が心を開き、南の葛藤も解ける。文在寅・トランプの黄金タッグが健在な時間は有限だ。特に「金正恩と愛に落ちた」というトランプ大統領が非核化の成果を手にできず11月6日の中間選挙で敗北すれば米朝交渉は空気が抜けた風船のようになるだろう。

  金委員長は任期がないが韓米の大統領は違う。父である金正日(キム・ジョンイル)委員長は2000年10月9日に序列2位である趙明禄(チョ・ミョンロク)人民軍次帥をワシントンに特使として送りクリントン大統領を平壌に招請する親書を伝えた。だが11月7日の大統領選挙を目前にして退任直前のクリントンは、イスラエルがパレスチナを攻撃したことで仲裁のために平壌行きを断念しなければならなかった。シャーマン対北朝鮮政策調整官は「もし金正日委員長が趙明禄の訪問を1カ月だけ繰り上げていたら歴史は変わることができただろう」と残念がった(林東源回顧録『ピースメーカー』)。さらに残念なことはクリントンが自身の訪朝が失敗に終わった後に金正日をワシントンに招請しようとして拒絶された点だ。金委員長はためらってタイミングを逃した父の前轍を踏まないよう望む。

  もう米国の中間選挙までは1カ月も残っていない。金委員長がゴールデンタイムを逃せば米国のタカ派、韓国の太極旗部隊の攻撃を防いでくれるトランプ・文在寅の立場は萎縮する。北朝鮮高位関係者は平壌に保守野党が一緒に来なかったことに対し遺憾を表明した。こっちのせりふだ。6・12米朝首脳会談後に北朝鮮が誠意ある措置を取っていたなら状況は違っただろう。

  金委員長が光化門(クァンファムン)を闊歩する場面を見たいが現在では成功を断言できない。多くの国民は答礼訪問を望むが非核化措置のない終戦宣言には否定的だ。金委員長は文大統領に「いまこの状況でだましたり時間を引き延ばしていったい得られるものがあるだろうか」と話した。本心であることを望む。「太極旗部隊」に象徴される南の葛藤解決の出発点は迅速で果敢な非核化決断だけだ。

  イ・ハギョン/主筆

  
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