－－ギメ美術館と韓国の縁はいつからか。

「美術館の韓国遺物展示を見るとぼう大でよく整っているが、その理由はギメ美術館の韓国遺物は韓国とフランスの外交関係と深く関連しているからだ。１８８６年に国交正常化して韓国に赴任した最初の大使がコランド・ブランシュだった。ブランシュは韓国美術に魅了され、絵画・陶磁器を収集し始めた。同じ時期にシャル・バラというフランスの学者も韓国に入ってきたが、バラも韓国の美術品に魅了された。絵画作品も収集したが、民話・家具・繊維・仮面・その他の生活用品も収集した。２人が帰国し、１８９１年にフランス最初の韓国美術展示をパリで開催することになった。この２人の収集家の韓国美術品に対する熱情的で異なる視点の作品のおかげで、フランスは韓国美術世界に対して幅広く理解できるようになった」

－－韓国館にはどんな遺物があるのか。

「ブランシュとシャル・バラが展示した遺物がまさにギメ美術館の韓国遺物の基盤となった。その後も多くのフランスの外交官は韓国の芸術に魅了された、多くの美術品を持ち帰り、美術館に寄贈した。ギメの韓国館はフランス収集家が韓国の芸術品を購入して構成した他の館とは違い、実際に韓国に住んだ人たちの体臭が染みついている独特の展示館だ。またこの展示品の補助キュレーターを任せるために１９世紀末にフランスに到着した韓国人を最初に採用したのも、韓国とギメ美術館の独特の縁といえる」

－－他のアジア館とは違う韓国館の特徴は。

「ギメ韓国館は中国館と日本館の間にある。韓国の地理的な位置を反映したものでもあるが、何よりもこのように展示することで観覧客はこの３カ国の美術品の類似点、そしてそれぞれの独特な点を感じることができる。アジア美術だけを専門にするギメ美術館の最大の長所は、一つの国に集中するのではなく、観覧客にアジア各国の美術を経験できる旅を提供できるという点だ。観覧してみると、一つの国から他の国に移動していく。そのような見方をすれば、その国に対して感じることが多い。華麗で雄壮な中国館を見て韓国館に入れば、どれほど違うかが明確になる。純粋で単純な現代的、美的感覚が見る人を魅了させる。韓国芸術品の装飾を見ると、その節制された繊細さが中国館の作品とあまりにも違う。韓国の家具を見ると、また違う。屏風も新鮮で、引き込まれるしかない」

－－現代の韓国美術をどう評価するか。

「人々が韓国について尋ねれば、私はこう答える。韓国は中国でも日本でもない。韓国は堂々と、純粋で単純ながらも貴族的な何かを持っている。韓国館を入れば非常に温かい印象を受ける。韓国の作品は華麗だが、決してぜいたくな感じではない。したがって私は韓国芸術品は節制された美しさを持つという表現をよく使う」　（中央ＳＵＮＤＡＹ第４７２号）


＜インタビュー＞ギメ美術館館長「韓国の芸術品、最高の外交官」（１）

＜インタビュー＞ギメ美術館館長「韓国の芸術品、最高の外交官」（３）