－－訴訟参加者の費用は。

「受託料９０００ウォン（約６８０円）と印紙税・送達料などを含めて１万６９００ウォンを携帯電話で決済すればよい。 訴訟参加者が多いほど弁護士収入は増えるが、公益訴訟なので参加者の費用をできるだけ低くした。 私が受けた慰謝料金額１００万ウォン（１カ月２０万ウォンＸ５カ月基準）を参考にして１人当たり１００万ウォンを請求する。 アップルの韓国法人アップルコリアが訴訟の対象だ」（３００万人と推定される国内アイフォーン・アイパッド使用者が集団訴訟を起こせば、アップルは３兆ウォンの慰謝料を支払わなければならない危機に直面した。

－－勝訴の可能性は。

「位置情報の保護及び利用に関する法律第１５条では、いかなる者も個人または所有者の同意を得ずに位置情報を収集、利用または提供してはならない、となっている。 アイフォーン使用者が同意していなければ位置情報を収集すること自体が違法だ。 プライバシー侵害とそれに伴う精神的被害による損害賠償請求訴訟を起こすことになるだろう。 プライバシー侵害慰謝料は目に見える被害がなくても、また被害者が被害事実を立証しなくても受けられる。 位置情報が露出したのはそれ自体が被害であるため、常識的な判断でも勝つとみられる」

－－今回の集団訴訟の特徴は。

「ホームページで訴訟参加者を募集し、費用を携帯電話で決済する方式は、今後の集団訴訟の標準になるだろう。 今までは委任状など書類を郵便で受けて集団訴訟をしてきたが、ホームページを利用した集団訴訟は初めてのようだ。 書類なしにファイルを裁判所に送って訴訟を進行する電子訴訟もする考えだ。 国内電子訴訟は５月１日に導入された」

キム弁護士は馬山中・馬山高と高麗（コリョ）大法学部を卒業した。 第４７回司法試験に合格し、司法研修院（第３８期）卒業後の０９年２月にミレロ法務法人に合流した。 イ・ジェチョル代表弁護士は「キム弁護士は緻密であるうえアイデアが優れている」と述べた。 ０６年５月に設立された法務法人ミレロには７人の弁護士がいる。


韓国の３６歳の弁護士、アイフォーン「１００万ウォン慰謝料」集団訴訟を推進（１）