【コラム】奇怪な北朝鮮体制の奇異な悲劇(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.02.16 13:48
金正恩体制は巧妙だ。狂人のように動く。それはトリック戦略のようでもある。そのような見解が狂人理論(Madman Theory)だ。「予測不可能と好戦性で武装し、敵には狂人に映るようにすることによって、交渉を有利に導いていく戦略だ」(ニューヨーク・タイムズ2016年9月10日付)。金正恩政権は狂ったふりをしているだけで「非常に理性的(too rational)」というものだ。北朝鮮の核・ミサイルの威力は飛躍的に大きくなった。今回の「北極星2型」は新型ミサイルだ。狂人戦略の中で強化された側面がある。
若い指導者の政治的資産は微弱だ。北朝鮮政権樹立者である金日成の経歴には独立運動がある。だが、祖父の後光は制限的だ。金正恩労働党委員長は虎に乗っている。走らなければ落とされる。落とされれば食べられてしまう。核兵器開発は体制誇示の手段だ。中断すれば政権は墜落する。狂気の粛清は権力運用手法だ。公開処断と兎死狗烹は体制の中に緊張感を注入する。先月の国家安全保衛相の金元弘(キム・ウォンホン)粛清は兎食狗烹だ。