そもそも市場ではＬＧディスプレイが納品する物量を７０万台程度と予想した。シャープが一方的に供給を切った物量がこの程度だったためだ。しかし、現在のＬＧディスプレイがサムスン電子に納品するＬＣＤ物量は１０万台内に決定される見通しだ。納品物量が減ったのは今年下半期からＬＣＤパネルの供給が増え、価格も下がったためだ。市場調査会社ウィッツビュー（Ｗｉｔｓｖｉｅｗ）が分析した液晶テレビパネルの平均価格は今年１月初め２０３ドル（約２万２６００円）から今月末１６９ドルに落ちた。サムスン電子のイ・ジュノ部長は「下半期のパネル供給が増えてシャープが突然減らしたＬＣＤ物量をＢＯＥなど中国メーカーからも供給されることができるようになった」と説明した。

ＬＧディスプレイの立場でもＬＣＤ生産を大幅増やしにくい状況でもあった。テレビ向けＬＣＤパネルを生産するＬＧディスプレイ坡州（パジュ）工場の稼動率は今年第３四半期１００％に達し、すでに生産ラインも飽和状態だ。

サムスン電子が改善されたグローバルＬＣＤの需給状況にもかかわらず、ＬＧディスプレイで少しでも供給を受けようとする理由は来年以来の取り引き関係のためだという分析も出ている。広視野角を実現、または解像度を高めた場合、暗くなる可能性がある明るさを補完する技術などサムスン電子が要求する品質の基準に対する両社間の見解の違いが大幅狭まり、今後も毎年必要な物量を交渉して供給する道が開かれることになったわけだ。

専門家らは来年、テレビの需要はより増えるものと見ている。一方、ＬＣＤパネルの価格は再び上がる可能性も出ている。サムスン電子としては来年が安定したＬＣＤ供給先の確保がより重要になる時点だということだ。

ハイ投資証券のチョン・ウォンソク研究員は「２０１２年以降、偶数年のたびにＬＣＤＴＶの需要が増ええており、特に来年は平昌（ピョンチャン）冬季オリンピック（五輪）とロシアワールドカップ（Ｗ杯）が開かれる年でもある」とし「来年、テレビの需要が明らかに回復すれば、中・大型ＬＣＤの需要が供給を上回ることで今年下半期から始まったパネル価格の下落傾向が鈍化する可能性がある」と強調した。




ＬＧの液晶デ䊃スプレイを搭載したサムスンテレビが来年発売へ（１）