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韓国人の肝臓がん死亡はOECD1位…酒は補身水準にとどめてこそ先進国(2)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.09.09 15:44
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◆アルコール分解遺伝子、欧州より韓日中が強力

国内20歳以上の成人の63%が酒を飲む。10.9%が中毒危険群、4.2%がアルコール中毒者だ。これは米国や日本より比率が高い。飲酒量が世界13位、焼酎を含む強い酒の消費量が10年連続1位という結果と無関係ではない。韓国人が特に酒に強いDNA(遺伝子)を持っているのだろうか。

アルコール中毒の3番目の要件、すなわち遺伝子の影響は50%程度だ。遺伝子はアルコール中毒者になるうえで社会・文化的な要因より影響をより大きく及ぼす。父が酒飲みなら、その息子がたとえ正常な養親のもとで育っても酒飲みになりやすい。アルコールはアルコール分解遺伝子によって宿酔物質(アセトアルデヒド)に分解され、さらに分解されて水に変わる。アルコール中毒になりやすい類型は、他の人よりも宿酔物質が少なく、翌日にまた酒を飲もうとする人だ。酒をあまり飲めない女性の場合、アルコールの分解速度が遅く、酒に長時間酔っている。しかしこの女性の宿酔分解遺伝子が強ければ、翌日には頭が正常になり、また酒を飲もうとする。それだけ中毒の危険性が高い。

 
東アジア人、特に韓国・日本・中国人はアルコール分解遺伝子が欧州人より強いが、宿酔物質分解遺伝子は相対的に弱い方だ。したがって飲酒量は欧州人以上に多いが、翌日に二日酔いで苦労するため、アルコール中毒者は欧州の半分ほどだ。

行き過ぎた飲酒のため韓国人の肝臓がん死亡者の比率は経済開発協力機構(OECD)1位だ。肝臓疾患は韓国の男性死亡率3位。アルコールはWHOの1級発がん物質だ。また「慢性自殺病」を起こす「法的許容麻薬」だ。

◆飲酒→心的安定→中毒回路強化の「悪循環」

「星の王子さま」が星で酔っぱらいに話す。「なぜ酒を飲むのか」。「忘れようと」。「何を忘れたいのか」。「恥ずかしさを忘れたい」。「何が恥ずかしいのか」。「酒を飲むということが」。

フランスの小説家サンテグジュペリの『星の王子さま』に出てくる話だ。アルコール中毒の典型的な悪循環パターンだ。飲めば悲しい気持ちがすぐ消える「補償」が繰り返されれば、脳の「補償心理」回路、すなわち中毒回路がますます強まる。今年7月に権威のある科学専門誌『ネイチャー(Nature)』に掲載された論文によると、繰り返された脳の電気刺激は実際、その地域の神経細胞(ニューロン)の間の連結(シナプス)を次第に強める。「3歳でのクセが80歳まで続く理由」が目で確認されたのだ。

一度完成されたアルコール中毒回路は根が深い。10年間の飲酒生活を清算し、20年間よく耐えたロビン・ウィリアムスも、偶然訪れたある店で飲んだ「ジャック・ダニエル」ウイスキー1杯で再び暴飲が始まったと告白した。やめたのではなく我慢していたのだ。

爆弾酒(ビールに焼酎またはウイスキーを混ぜたもの)は「早く一緒に酔おう」という韓国型暴飲形態だ。幸い、最近は大企業を中心に、爆弾酒会食の代わりに音楽会を行くことも増えたという。強要された暴飲による個人の健康悪化と国家GNPの4%にあたる飲酒関連の損失はもうなくすか、最小化しなければいけない。酒を死神・亡身以前の補身水準にとどめる社会が先進国だ。(中央SUNDAY第391号)

キム・ウンギ=ソウル大化学工学科卒業。米ジョージアテック工学博士。韓国生物工学会長、皮膚素材国家研究室長(NRL)歴任。仁荷大バイオ融合研究所(www.biocnc.com)と韓国科学創意財団でバイオテクノロジー(BT)を大衆に知らせている。


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    2014.09.09 15:44
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    脳の神経連結図。一杯の飲酒で気分が良くなる「補償」回路が硬くなれば、アルコール中毒になりやすい。
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