【社説】レッドラインに近づく北朝鮮、あいまいな態度の韓国政府
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.30 10:32
北朝鮮が日本列島を通過する弾道ミサイルで挑発した。北朝鮮が予告なしに弾道ミサイルを太平洋に発射するのは初めてだ。昨日早朝に「火星12」と推定されるミサイル1発を平壌(ピョンヤン)順安(スンアン)から発射したのだ。この中長距離ミサイルは日本上空を通過し、最高高度550キロで2700キロの距離を飛行した後、北太平洋の海上に落ちた。北朝鮮が26日に短距離ミサイル3発を東海(トンヘ、日本名・日本海)に発射してから3日後だ。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の執権後、ミサイルを最も遠くに飛ばした。北朝鮮のミサイル発射に国際社会は驚き、青瓦台(チョンワデ、大統領府)は早朝に国家安全保障会議(NSC)を緊急招集した。国際社会の警告と文在寅(ムン・ジェイン)大統領の対話努力にもかかわらず、北朝鮮の大型挑発で韓半島(朝鮮半島)情勢にまた荒波が押し寄せている。
北朝鮮の今回のミサイル発射は戦略的挑発だ。北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を実証するための最初のボタンといえる。韓国はもちろん米国と日本を同時に狙っている。その間、東海だけでミサイルを発射してきた北朝鮮が、今はもう太平洋を狙い始めたのだ。専門家らは北朝鮮が今後もICBMを太平洋に数回発射し、能力を検証するとみている。こうした高強度の挑発を続けながら、北朝鮮は韓国を排除して米国との直接交渉に入る可能性がある。この場合「コリアパッシング」は現実化し、文大統領の「韓国主導論」は説得力が落ちる。