【取材日記】バイトも就業?…失業率4.9%の不都合な真実=韓国

【取材日記】バイトも就業?…失業率4.9%の不都合な真実=韓国

2016年03月29日13時12分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  クイズを一題。客観式なので気楽に解いてみよう。(1)会社を辞め公務員試験の準備を始めた。専門学院に通って勉強中だ。(2)名誉退職後さまざまな会社に願書を送ったが受け入れてくれない。6カ月前からは願書を出す考えもなくなり個人事業をしてみようか苦悩中だ。(3)先日リタイアした。1年以内に就職するという目標を持って再就職プログラムを調べている。(4)大学を卒業して就職できなかった。小遣いは自分で稼がなければならないと考え1日2時間ずつアルバイトをしながら入社願書を出している。(5)求職活動の合間に親の店の手伝いをしている。家族の仕事なので別に給料はもらっていない。ここで質問。5つの事例のうち失業者は何人だろうか。

  正解は「ゼロ」だ。統計庁の基準によるとこれらのうち失業者はただの1人もない。(1)~(3)は非経済活動人口、(4)(5)は就業者に分類されるためだ。統計庁は経済活動人口のうち失業者の人だけで失業率を出す。統計庁の集計上で失業者の中に入るのは並の難しさではない。1週間に1時間以上アルバイトをしてはならず、塾や学校にも通ってはならない。代わりに求職活動を熱心にしなければならない。1カ月だけ願書を書くのを休んでも失業者にはなれない。2月の失業者は100人中4~5人(4.9%)という統計庁の発表に隠された真実はここにある。韓国は昨年経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち2番目に失業率が低い国だった。もちろん現実は感じるままに殺伐としている。統計庁は国際労働機関(ILO)の基準に従っただけだと抗弁するが隠れた穴はさらにある。

  2月の米国の公式失業率は4.9%で韓国と同じだ。しかし米国の体感失業率(U6)は9.7%で韓国の体感失業率(雇用補助指標3)の12.3%より大幅に低い。このように公式・体感指標の間が遠くなったのは韓国の貧弱な「求職セーフティネット」による部分が大きい。失業者と就職活動学生のための政府支援が不足しているため公式失業率に捕えられない死角地帯が広い。2月のように公務員試験願書受付がある時に22万人の「公試族」が水面上に表われるだけだ。それでも政府は願書受付や名節のような変数が減る3~4月に公式失業率の数値が良くなるだろうという釈明に汲々とする。

  船員が海の真ん中で道に迷った時に最初にすることは「いま自分がどこにいるのか」を知ることだ。羅針盤で方向を探すのはその次だ。自分の位置を知らずに方向ばかりに従えば再び道に迷うだけだ。いま私たちは空回りする船内に閉じ込められているのではないか心配だ。

  チョ・ヒョンスク経済部門記者
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