中東に向いていた韓国企業、原油を求めて米国へ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.03.22 13:16
2014年末、韓国の石油精製企業は憂鬱な冬を送った。米国のシェールオイル増産で国際原油価格が急落し、国内企業の実績にも影響を与えた。SKイノベーション、GSカルテックス、エスオイル、現代オイルバンクなど国内4社は2013年7-9月期末に2.5%だった営業利益率が1年間に0.3%に落ちた。韓国の石油精製企業は原油の80%以上を中東から輸入していたため、相対的に安い米国産シェールオイルに対応できなかったのだ。業界関係者は「採掘技術の進化でシェールオイルの生産が増えたことは人類の石油枯渇問題を解決した『シェール革命』と呼ばれたが、国内の業界には悪材料になった」とし「2014年以降に『脱中東、新市場開拓』が急浮上した理由」と説明した。
「シェール革命」の被害者だった国内の石油精製・ガス・石油化学企業がシェールオイルに領域を広げている。シェールオイル・ガスとは砂と泥が堆積して形成された頁岩(シェール)層に含まれた原油とガスであり、主に米国と中国で生産される。
韓国企業のうちシェールオイル事業に最も積極的なのはSKイノベーションだ。同社は21日、米国子会社SK E&Pアメリカに4850億ウォン(約480億円)を投資し、米シェール開発会社ロングフェローの全株を買収すると明らかにした。SKイノベーションは2014年、グランドカウンティ、ガーフィールドカウンティ生産鉱区に3800億ウォンを投資した。現在ここで一日に生産されるシェールオイルは2500バレル(1バレルは約159リットル)にのぼる。LSグループの液化石油ガス(LPG)輸入会社E1も2014年、800億ウォンを投資し、米国シェールガス運送会社カーディナルガスサービスの株式15%を取得した。