日帝侵略は無効、歴史知らずに慰安婦被害者が代理戦(1)

日帝侵略は無効、歴史知らずに慰安婦被害者が代理戦(1)

2017年07月31日13時13分
[ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版]
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大韓帝国の本宮だった徳寿宮昔御堂2階で、李泰鎮ソウル大教授が「110年余り前、大韓帝国侵略を世界が違法だと判定した」と説明している。
  今月23日、慰安婦被害女性がまた一人亡くなった。金君子(キム・クンジャ)さんの他界で旧日本軍慰安婦生存者は37人になった。「慰安婦再交渉」問題をめぐり、韓日政府の間には緊張感が漂っている。慰安婦問題を国際的に公論化しても有利ではなさそうな日本が強情に主張を変えない理由は、米国の支持があると信じているためだ。

  意外にも、20世紀に米国は、韓日関係において決定的瞬間に2度、日本の肩を持った。その第一は1905年7月29日に締結された桂・タフト密約(桂・タフト協定)だ。大韓帝国とフィリピンの植民支配を日本とアメリカが互いに認め合うことを秘密裏に約束した。日露戦争が同年9月、日本の勝利で終わる直前に交わされた。これは李承晩(イ・スンマン)初代大統領が米国で独立運動していた時期に米国を圧迫した要素でもある。1882年に朝鮮と米国の間で締結された朝米守護通商条約に米国が違反していたためだ。

  ◆サンフランシスコ条約は米国の第二の裏切り

  第二の裏切りは第2次世界大戦後、日本の戦争賠償問題を協議するサンフランシスコ平和条約(1951)でだ。韓国にとって決して平和だとは言えない「平和条約」だった。当初、高額の賠償金を含めて強力な措置を講じる予定だった米国は、日本の責任問題に対してほぼ全面的に沈黙する姿勢を見せた。中国共産党に対して蒋介石軍が劣勢となり、台湾に追われたことを受けて米ソ冷戦が始まったためだ。日本に力をつけさせてアジアの共産化を防ぐ方向に戦略を修正したのだ。

  ソウル大の李泰鎮(イ・テジン)名誉教授(74)はこのような歴史の「スケープゴート」だった慰安婦女性が今でも代理戦をしていると見ている。日本侵略の不法性問題を正面から取り扱えない中で、慰安婦問題がこれその代わりをしているというのだ。慰安婦問題は人権・女性問題なので、世界の人々から普遍的な支持を受けている。だがそれにも限界がある。李教授は「人権問題を越えて植民支配の強制性に対する歴史認識を確実にすることが根源的解決法」と述べた。

  もともと朝鮮時代の政治史を専攻していた李教授が日本侵略の不法性問題に専攻を変えたのは1992年のことだ。同年5月、ソウル大奎章閣(キュジャンガク)に所蔵されていた大韓帝国公文書整理事業を主管している時に、日帝の統監部職員が純宗(スンジョン)皇帝の詔勅・法令などの決裁過程で、皇帝の署名を偽造して処理した文書60点余りを発見した。すでに25年が過ぎたその瞬間から今まで、李教授の「強制併合無効化」闘争は続いている。

  日本侵略の正体を暴こうと出発した研究は、大韓帝国に対するさげすみで一貫した日本の歴史わい曲を訂正する方向に進んだ。1995年『日本の大韓帝国強占』から始まり、2000年『高宗時代の再照明』を出版して大きな一歩を残した。昨年出した『日本の韓国併合強制研究』、最近出版した『終わっていない歴史-植民支配清算のための歴史認識』等がそのような作業の一環だ。

  最近もロシア・フランス・日本などで学んだ後輩の学者と定期的に勉強会を開き、文書の読解や討論を続けている。今も重みのある研究書を出す理由を尋ねると、李教授は「今後研究できる時間もそれほど多く残されていないように思われて、焦る気持ちもある」とし「2015年12月28日、韓日両国政府間で交わされた『慰安婦合意』のような良くない事例が出てくる状況を改善するために微力ながら尽くしたい」と述べた。

  「日本は1948年の韓国政府樹立とともにそれまでの条約は無効になったとずっと主張しているが、その言葉の真意は植民支配は合法だったというものです。その前提の下で、植民支配時代のことは日本に過ちはないということなんです。そのため日本側の慰安婦に対する解釈が何だというと、朝鮮人女性も日本臣民として天皇と国のために献身したというのです。私たちの見解とは大きく異なります。こういう日本の立場をサポートしているのがサンフランシスコ条約です。1945年8月、日本の天皇が降伏宣言する時には、ファシズムが再び台頭してはいけないという厳罰主義が米国の立場でした。賠償金も非常に高く策定されつつありました。48年、蒋介石軍が毛沢東に対して劣勢になって台湾に逃れて冷戦体制ができあがり、米国が一大事だと考えるようになりました。米国はアジアの共産化を防き、また自国の税金支出を抑えるためにも日本を活用しようと政策を転換します」

  歴史は予測したようには動かないばかりか、時に国際政治はわれわれが思ったようには動かない。問題はその後続措置だ。「サンフランシスコ条約は当時の状況としては避けられない部分があります。当時の米国の方針変更は東西冷戦の状況論理です。その状況が解消されれば修正しなければなりません。ところが韓日関係を調整する力がある米国政府は、そうした点を全く認識できていないようです。韓国は韓国なりに、脈絡を正確に把握してしっかり話をするべきなのにそうできないでいます。だから日本が得意顔になるのです」。

  李教授は被害国の韓国が1951年の状況論理に従う必要はないと述べた。李教授が植民支配の不法性を追及し、韓日関係を歴史認識から再び確立しようとしているのはこのためだ。金銭絡みの問題は、賠償金を受けたとしても植民支配の不法性と苛酷性を謝罪し、慰安婦問題もその中で真の反省をしてこそ清算されるという。

  朴槿恵(パク・クネ)-安倍晋三政府間の「慰安婦合意」文書は存在しないと述べた。「文書はなく口頭だったようです。文書があればなぜ出さないんです?その理由は察することができます。文書を作って国家予算から一定の金額を被害者に支払うことになれば、これは植民支配の不法性を認める行為になり得るからです。日本政府はこのような派生的危険性に備えて『口頭』合意形式を提示した可能性が高い」。

  日本の韓国強制併合100年の2010年に韓日の知識人(韓国604人、日本540人)が韓国併合の不法性を指摘した共同声明書を発表した背景には、李泰鎮教授の隠れた努力があった。2015年には「韓日そして世界知識人の声明書」も引き出した。だが、今日の韓日両国を見つめる李教授の心情は複雑だ。(中央SUNDAY第542号)

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