【コラム】約束を守らない北朝鮮は憎いが…対話の機会をもう一度(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.11.28 14:58
イラン核プログラムの完全な廃棄を主張してきた強硬派の立場にとっては、11・24合意は期待に沿うものとはいえない。特にウラン濃縮の権利を事実上認めたことは、イランの核開発の火種を生かしたという指摘が可能だ。今より時間はもっとかかるだろうが、テヘランの最高指導者が決断すれば核開発を再開することができるためだ。しかしイスラエルとサウジアラビアおよび米議会の一角で主張する軍事的オプションは代案ではない。副作用と後遺症が非常に大きい。アフガニスタンとイラクに続き再び戦争をすることは米国としては耐えがたい。米国内の世論も否定的だ。ほかの代案がない状態で、オバマ大統領は失敗にともなうリスク負担を甘受して車線を選んだと見ることができる。
核不拡散体制を威嚇する世界の大きな2つの悩みの種の1つであるイラン核問題が解決の糸口を見つける中、視線は北朝鮮に集まっている。11・24合意の勢いに乗ってオバマ大統領が平壌(ピョンヤン)との協議に入るかも知れないという性急な展望も出てくる。だが昨日、ジョン・ケリー米国務長官がCNNとの会見で指摘した通り、北朝鮮はイランとは違う。北朝鮮は、シーア派イスラム圏の盟主であるイランのような地域強国でもなく、莫大な石油資源を持つ国でもない。無謀な核開発で北東アジアの秩序を惑わす疲弊した不良国家にすぎない。しかも北朝鮮は核開発の入口に立っているイランと違い、ほとんど出口に到達している。政治的資本を投与してもオバマ大統領がおさめられる実益は不確実だ。追加的な問題だけは働かないように管理しながら、自ら分別がつくのを待つのがましだと見ることもできる。