同日の会合は主に経済問題に集中した。朴大統領は、会合が非公開となってからは文代表が冒頭発言で指摘した経済イシューに対して一つ一つ答えた。チョンセ・ウォルセ対策について「今年は賃貸住宅１２万世帯を供給するため特別法を国会に提出した」という答え方だった。経済民主化があまり進んでいないという文代表の指摘には「歴代のどの政府よりも関連法案を多く立法した政府」と切り返したという。

朴大統領は公務員年金改革に関しては「同郷の先輩後輩であるお２人がうまくやって下さると信じている」とした。南北関係に言及し、文代表が「法王の北朝鮮訪問がかなえば特使としても活用し、統一テバク（ｂｏｎａｎｚａ、大もうけ／大当たり）になれば経済に役立つだろう」と話すと、朴大統領は笑ったという。

金代表は会合の最後に、文代表に向かって「大統領があれほど経済を回復させようと努めているのだから、経済回復法案にもう少し協力してほしい。文代表が与党になれば、われわれもしっかり協力する」と話した。すると大統領が「大統領として経済を回復させようとしているのに、それも助けることができないのか」とし「国民のためにしたいことができなければ、どれほどの恨（ハン）になろうか」と、震える声で協調を求めたという。

与野党代表は会合後も２時間ほど青瓦台に留まって李丙ギ（イ・ビョンギ）大統領秘書室長、趙允旋（チョ・ユンソン）政務首席らとともにメディア向けに発表する文面を調整した。「それぞれが勝手な言葉で発表せずに、ここで核心内容を決めておこう」という李室長の提案を２代表が受け入れた。結果文に「虚心坦壊」という単語を含めるかどうかをめぐり意見が分かれ、調整は難航した。「定例的対話」に対する解釈も違った。文代表は「議題を絞って定例的に会う」としたが、金代表は「必要なら会うという意味」とした。結果文を合意文にするかどうかについても意見が食い違い、会合の結果文としてまとめることになった。

会合後、セヌリ党は「公務員年金改革の必要性に共感したのは収穫」〔朴大出（パク・デチュル）報道官〕とし、新政治連合は「医療営利化法を阻止し、最低賃金引き上げの必要性などを指摘した部分を強調したい」〔金瑛ロク（キム・ヨンロク）首席報道官〕と話した。


朴大統領「経済回復させようと…できなければ恨はどれほどになろうか」（１）