【中央時評】統一大チャンス論、まずは経済交流から(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.17 09:51
朴槿恵(パク・クネ)政権の対北朝鮮政策には片方の手が見えない。ところが、その使わない方の片手は相手よりもはるかに強い。パワーと破壊力があり、その波及効果も非常に大きいうえ、相手にもよく見えないという長所もある。しかし現在、政府には相手と似た程度の力しかない手、すなわち軍事、外交の専門家はいるが、その強い別の手まで使える策士、経済一般と北朝鮮経済に卓見を持つ人は見られない。そのためか朴槿恵政権の対北朝鮮政策の成果はまだ五里霧中だ。
現政権の5年は李明博(イ・ミョンバク)政権の5年とは根本的に違う。自らの決断によって社会主義政権が変わることができる期間は、政権序盤の5年間ほどであるからだ。1977年に復権したトウ小平は78年、中国の体制移行を始め、81年からより本格的な改革・開放政策を推進した。85年にソ連の共産党書記長となったゴルバチョフがペレストロイカを始めたのもその頃であり、その5年後の90年にソ連は解体し始めた。半面、56年に権力をにぎったハンガリーのカーダールが10年後に始めた市場社会主義は急進性が欠如した現状維持策にすぎなかった。独裁期間が長くなるほど独裁者の現状維持性向は顕著に膨らむ。今はもう金正恩政権の序盤期5年の半分ほどが過ぎ、北朝鮮の変化のために残された期間はわずか2年半だ。朴槿恵政権はこの期間までずっと同じような足取りを続けるのだろうか。