韓経:【社説】遠隔医療を輸出? 自慢でなく恥ずべきことだ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.29 10:40
韓国の情報技術(IT)を活用した遠隔医療が10月からペルー・フィリピン・中国などでサービスを始める。医療機器や製薬など保健分野の輸出も増えると期待される。いわゆる「韓国型遠隔医療」が海外に伸びていくということだが、我々がよく知るように韓国国内の現実は非常にみすぼらしい。輸出国に見せる臨床実績もほとんどない。1990年に遠隔医療に関する議論が始まったが、2014年にようやく試験事業をしたほどだ。遠隔医療を認める医療法改正案は第19代国会で期限満了による自動廃案となり、第20代に入って政府がまた提出したが、通過は容易でない。自国で臨床経験もないサービスを海外に輸出するという点からナンセンスだ。
遠隔医療は新しい巨大市場だ。高齢化が加速化し、ITが発達するほど、市場は大きくなる。昨年、朴槿恵(パク・クネ)大統領の訪問で輸出の道が開かれた中南米だけでも保健・医療市場は600兆ウォン(約56兆円)を超え、うち遠隔医療市場は12兆ウォン規模だ。韓国医療機関はペルー・フィリピン・中国のほか、ブラジル・チリ・メキシコ・モンゴルなどとすでにMOUを締結している。これらの国は国土が広くて人口密度が低いため、遠隔診療の需要が多い。今はITを見て韓国医療機関を選択しているが、韓国では不可能なサービスだという点を知ればどうなるだろうか。