【コラム】大韓民国は幽霊船になるのか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.05.18 11:29
お金と権力、専門知識を持つ集団が絡まり合って作り出した不条理劇だった。私は罪人の気持ちで反省する。お金と権力の乱暴な疾走は、今も終わっていない。オーナー企業家は経営難で倒れていく会社からお金を引き抜いて自分の血族の「仕事の通行税」を獲得するかと思えば、暴落直前の株式をこっそりと売り払った。このように恥知らずに駆け寄ってきて数十億ウォンずつ飲み込みながら、国民の血税を投じて会社を生かしてほしいと手を差し出せるのか。この頃うまく行っているローファームは、力のある親を見て戦略的に採用したロースクール出身の「金の箸とスプーン」の弁護士を、親の力がなくなった後に放出できず苦悩中だという。自分だけ生きるために廉恥と道徳を捨てた避難時代と何が変わったのか。
それならばほかの人々は、いったいどのように生きているだろうか。1人あたりの所得700ドルの世界最貧国ネパールの「ラーメン王」である億万長者ビノード・チョードリーは昨年4月、強震が発生すると私財をはたいて被災者に家屋1万軒分を作った。彼は「ある社会で蓄積した富ならば、その社会のために使われなければならない」と話す。