【コラム】ヨナと浅田の同伴ジャンプ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.07 10:13
ソチ冬季オリンピックで釈然としない判定で銀メダルにとどまったキム・ヨナ選手は、不公正判定疑惑を一蹴した。「金メダルはより切実な人のところに行ったと思っている」。2010年バンクーバーオリンピックで感激の金メダルを首にかけた後、2連覇を達成するために腰骨がよじれ足の指が縮むような苦痛をこらえながら4年間、辛い練習を重ねてきた若者の言葉とは信じられない。円熟した品格がにじみ出た金メダルの価値がある雄弁だった。
フィギュアファンだけでなく韓国国民皆に感動と希望を持たらしたキム・ヨナ選手は、スポーツ神話に女神の名前を刻んで引退した。サンサーンスの『死の舞踏』、リムスキー=コルサコフの『シェヘラザード』が流れる氷上を花蝶々のように飛び回ったキム・ヨナのスケートはそれこそ息詰まる戦慄の舞踏、アラビアの王妃のように優雅で異彩な舞いだった。23歳の堂々とした淑女を、ただ「ヨナ」と呼んでもおかしくないほどに彼女は気立てが優しく親しみのある私たちの娘であり姪っ子であり、妹なのだ。
ヨナの10年来のライバルである日本の浅田真央選手は、ソチで天国と地獄を味わった。ショートで尻もちをついて16位にまで下がった浅田は、フリーで完ぺきなトリプルアクセルを繰り広げて総合6位を記録した。浅田はこのように回顧する。「キム・ヨナはとても立派な選手だ。私のスケート人生で1つの良い思い出ではないかと思う」。ヨナもやはり「浅田真央がいなかったとすれば私がこれほどまでに成長できなかっただろう」とたたえた。