<インタビュー>韓国初の宇宙飛行士、イ・ソヨンさん(1)

<インタビュー>韓国初の宇宙飛行士、イ・ソヨンさん(1)

2009年01月09日19時06分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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   2008年4月8日、韓国最初の宇宙飛行士、イ・ソヨンさんが「ソユーズ」号に乗って宇宙へ向かった。 歴史的な瞬間だったが、世間の期待と関心は予想以上に低く、一部では260億ウォンも投じた‘過去最大の宇宙ショー’と皮肉る声もあった。 その後、宇宙飛行士イ・ソヨンさんの健康異常説、厳しい報道統制などが重なり、宇宙飛行士産業への関心も低下した。 「科学技術への国民の理解と認識を高める」という事業の目標も揺れかけた。 しかし韓国最初の宇宙飛行士、それも女性宇宙飛行士のイ・ソヨンさんが持つ意味と象徴性は決して小さくはない。 多忙なイ・ソヨンさんに時間を割いてもらい、インタービューを行った。

  1.宇宙飛行士イ・ソヨンさん

  国際的に宇宙飛行士に対する定義はない。 米国は大気圏外で80キロ以上飛行する場合と認めている一方、ロシアは宇宙空間で遂行する任務と関連した訓練を一定期間履修すれば宇宙飛行士の称号を与える。 韓国は無重力に耐える搭乗だけでなく、任務遂行訓練を消化すれば宇宙飛行士として認める。 こうした観点から見ると、宇宙飛行士イ・ソヨンさんも予備宇宙飛行士のコ・サンさんも宇宙飛行士だ。

  --最初の宇宙飛行士候補だったコ・サンさんと途中で変わったが、コ・サンさんはどういう人でしたか。

  「先輩は自分と性格が全く違う人でした。 私の場合、英語を習うときも、本よりも人と交わって習います。 すべてのことを実際にぶつかって習うタイプです。 ところがコ先輩はすべての学習を終えた後に動くスタイルです。 本当に誠実な人です。 それで訓練過程のスタイルも違いました。 そこでは唯一信じて頼れる関係でしたが、私が社会で普段信じて頼っている人とはスタイルがやや違っていました。 ロシア語もコ先輩は話す言葉を予習してから行くスタイルでしたが、私は実際にぶつかってお酒を飲んだりして遊びながら習うスタイルでした」

  --コ・サンさんが宇宙センター内の規則を破ったというのは、実際にはどういった問題でしたか。

  「コ先輩の熱情でした。 実際にそういうものは国家機密でもなく、誰でもみんな接近できる内容でした。 ただ、規定上(officially)そういうものであっただけで、中ではみんながやり取りする水準の文書でした。 同じミスでも状況によって許されたり許されなかったりするように、重大な(critical)ミスは全くありません。 一種の死文化された規定でした」

  --実際に搭乗宇宙飛行士が変わった時、イ・ソヨンさんはどういう心境でしたか。

  「率直なところ、変更するというのがうわさで終わり、そのまま行けばよいと思いました。 ‘自分はすでにそのつもりでいたのに、どうして私を揺さぶるのだろうか’と思いました。 私は宇宙へ行ってくる10日間よりももっと大きな1年間の訓練と6カ月間の選抜教育を受けたので、自分なりにこれを役立てるところを考えていました。本当に驚きました」

  --コ・サンさんとこの問題について話す機会はありましたか。

  「コ先輩は目標を決めれば必ずやり遂げる人です。 私とは比較にならないほどの努力派、実力派でした。 なのでコ先輩にとっては、それがどういう意味なのか理解できないようでした。 私は私なりに、コ先輩には私が同僚に見えるかどうかなどと考えたりしました。 その後は実際にスケジュールが違ったので、頻繁に会うことはありませんでした。 もちろんお互い無意識的に避ける面もあったのかもしれません。 国内に帰ってきた今でも、その時のことについて虚心坦懐に話を交わすタイミングはまだつかめていません」

  --医師側の推測では、当時の姿を見ると脊椎圧迫骨折や少なくとも外傷性ディスク程度はあったように見えましたが、なぜ健康問題は極秘として扱われたのですか。

  「もともと宇宙飛行士の健康状態は極秘で扱われます。 健康に及ぼす影響を次の宇宙船を設計する時に反映します。 このため医務記録自体がノウハウということになります。 しかし私の場合は人道的レベルですべての医務記録を譲らなければならないということで、搭乗前後の健康状態を記録した資料を受けましたが、これだけでも大きな収穫でした。 しかしこれを公開してしまえば、私たちのように苦労して宇宙飛行士を送った国以外の国も同じく資料を共有することになります。 それが技術流出の最も大きなポイントでした。 ‘なぜ率直に痛いと言わないのか?’という話は、これがどれほど価値ある資料なのか理解していない、という意味でもあります」

  --相変わらず健康状態に関する直答はありません。 ロシア側がその医務記録を渡すほどなら、深刻な健康上の問題がイ・ソヨンさんに生じたという意味ではないのでしょうか。

  「率直に話しますと、脊椎の軟骨が少し出たという程度でした。 骨を負傷したのではありません。 安静と治療で回復し、今では何の問題もありません」(イ・ソヨンさんの説明通りなら、これは‘外傷性脊椎ディスク膨隆症’と考えられる。 高い所から落ちた場合など人体が垂直に衝撃を受けた際に発生するが、普通は安静と治療によって回復する)

  --このように苦労して宇宙飛行士になりましたが、一部から‘宇宙観光客’‘260億ウォンのイベント’と言われたとき、どういう心境でしたか。

  「そう言おうを心に決めた人たちに私がどうすることもできません。 弁解するほど反論の余地を広めてしまうものです」(イ・ソヨンさんは前向きな性格だが、命をかけて成し遂げたことに対してさまざまな雑音があり、この部分については精神的な苦痛が大きかったようだった。 冷静に考えると、イ・ソヨンさんは260億ウォンのロト宝くじに当選した人ではなく、260億ウォンの事業が失敗しないように守る人だった。 発射体も持たずに宇宙飛行士を誕生させたことをめぐる妥当性の論争は、イ・ソヨンさんに向かうものではなく、最初にプロジェクトを企画した人に向けられるのが適切だった)

<インタビュー>韓国初の宇宙飛行士、イ・ソヨンさん(2)
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