【コラム】権力という名の戦車=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.01.23 14:32
政局が通常でない方向に流れている。検察の矛先が、結局、李明博(イ・ミョンバク)元大統領に向けられることになった。予想できないことではなかったが、急展開する事態の前に韓国政治の運命に思いを巡らせざるを得ない。悲劇で終える統治者の末路のことだ。抗議の声明を発表する李元大統領の声は震えていた。幾度とない咳が言葉を遮った。DAS関連の隠密な企画が露見したという困惑感のためか、あるいは‘復しゅう’を糾弾する怒りのためか。どちらにしても、現在の権力と過去の権力が正面対立する場面は国民の心をかき乱す。法の審判といっても、その後遺症は正義の充足感よりも長く続く。未来が不安になる理由だ。
その上、2人の前職大統領を審判することはどの政権も大きく手に負えない荷物だ。朴槿恵(パク・クネ)の国政壟断に対する法廷審理は現在も進行形だ。いつ終わるか分からない。新たな罪目が加わりながら法廷に振り回されている朴槿恵の姿が物寂しいというより哀れな気持ちを誘うようになって久しい。早く片がついたらいいのにという大衆心理が拡散中だ。このような状況で、前々政権をめぐる断罪論争が今始まれば、おそらく来年の夏になってこそようやく片付くことになるだろう。政権の半分が前職大統領の積弊清算に費やされるようなものだ。